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空に星が輝く様に
507部分:第四十話 それぞれの幸せその六
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第四十話 それぞれの幸せその六

 その彼等のところにだ。陽太郎が来て声をかけてきた。
「二人で何話してるんだよ」
「ああ、ちょっとな」
「今度のデートのことでね」
 二人は明るい顔でこう陽太郎に返した。
「そのことでな」
「ちょっと話してたの」
「ああ、デートか」
 陽太郎もそれを聞いて一旦目をしばたかせた。そのうえで言った。
「そういえば俺もな」
「ああ、どうなんだよそっちは」
「西堀さんと」
「今度どっかはじめて行く場所に行こうって話してるんだよ」
 そうだというのである。
「どっかな」
「ふうん、それだったら」
「遊園地行ったことある?」
 二人は陽太郎にそこを勧めた。
「あそこはどうだ?」
「行ったことある?」
「あっ、そういえば」
 そこを言われるとだ。陽太郎ははっとした顔になった。そのうえでの言葉だった。
「あそこはなかったかな」
「じゃあ行って来たらどうだ?」
「遊園地にね」
「そうだな。それじゃあな」
 陽太郎は二人の言葉に頷く。そうしてだった。二人に対してこう述べた。
「そこに行くな」
「ああ、じゃあな」
「そこにするのね」
「そうさせてもらうな。そういえばな」
 陽太郎は考える顔になった。そうして言った。
「月美とそうした場所って」
「行ったことなかったのかよ」
「そうだったの」
「そうなんだよな。実は」
 このことを正直に述べたのだった。
「映画館とかさ。ショッピングは多かったけれどな」
「アーケード街も行ったよな」
「そうだったわよね」
「ああ。あそこもな」
 そのことは覚えていた。それもよくだ。
「けれど。遊園地とかはな」
「なかったか」
「そうした場所は」
「だからちょっと楽しみなんだよな」
 今度は微笑んでの言葉だった。
「一体どれだけ凄いんだろうな」
「それも楽しみにしてな」
「行ってきてね」
 こんな話をした。そうしてだった。
 陽太郎はだ。月美に実際に遊園地に行くことを提案した。するとだ。
 月美もだ。微笑んでこう答えてきた。
「それじゃあそこに」
「いいんだ」
「陽太郎君と一緒だったら」
 そうだというのである。
「何処でも」
「ああ、それだったら」
「はい。それじゃあ」
 こうしてだった。二人は遊園地に行くことになった。それが決まってからだ。
 月美はだ。陽太郎にこうも言ってきた。
「あの、それでなんですけれど」
「あれっ、何かあるんだ」
「はい。あの遊園地って確かお化け屋敷が有名でしたよね」
「ああ、それ知ってたんだ」
「実は私そういう場所が好きで」
 期待する微笑でだ。陽太郎に言ってきたのである。
「それで遊園地に行ったら」
「まずはそこになんだな」
「はい。駄目です
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