第四章
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「狼が来たぞ!今度は森に逃げないぞ!」
「何っ、こっちに来るのか!」
「それは大変だ!」
「すぐに牛や豚や馬を小屋に入れろ!」
「子供達は家から出すな!」
狼が人を襲わないことを知らない人達はこうも言いました。
「農具を持つんだ!火もだ!」
「そうして集まれ!」
「すぐに狼達を撃退するんだ!」
「そうだ、皆集まるんだ!」
狩人も銃を持って来て村人達に言いました。
こうして村人達は家畜や子供達を安全な場所に避難させて狩人と一緒に農具や火を持ってそうしてでした。
狼の群れに向かいました、すると狼達はその村人達を見てすぐに森の方に逃げ去りました。
それを見てです、村人達は言いました。
「よかった」
「狼達は逃げて行ったな」
「退治は出来なかったが」
「村は助かったな」
「ああ、よかったよ」
狩人も皆に言いました。
「無事に狼を退けられて」
「何かすぐに動けたな」
「そうだよな、家畜を小屋に入れてな」
「それで農具持って外に出られて」
「フォークとかな」
「あっという間に集まって狼に向かえて」
「退散させられたよ」
まさにというのでした。
「よかったよかった」
「すぐに動けて」
「本当によかったよ」
村人達は素直に喜んでいました、それは狩人も同じでした。
ですがこの騒動の後で、です。狩人は少年を隠者のところに連れて行ってそのうえでお話をするのでした。羊達は隠者の小屋の周りでくつろいでいて少年の目はずっと羊達を一匹一匹しっかりと見ています。
その中で、です。狩人は少年に言うのでした。
「御前さんに言ったのはね」
「狼のことだね」
「ああ、それはああした時に備えてだったんだよ」
「狼が本当に来た時になんだ」
「そうだったんだよ」
「わしとどうしようかって話をしたんだ」
隠者も少年に言いました。
「狼が本当に来た時にどうしたらすぐに動いてな」
「家畜を守れるかをだったんだ」
「考えてな」
そうしてというのです。
「ああして時々な」
「狼が来たって言って」
「わしがすぐに皆にどうすればいいかを言ったんだ」
少年が狼が来たと言う度にです。
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