第一章 オン・ユア・マーク
第一話 新たな始まり
[10/12]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
やら必死になってパネルに映し出されたASの設計図について語り合っていた。
「ナンセンス、却下。
何なのこの機体は?流石にこれは無理、起動できても、まともに動けるかどうか…」
「そうやって最初から否定したら話は進まないでしょ。
まずは一度、形にしてから稼働しすれば────」
「あのね。アンタの考える機体は十の内、九は駄作を超えた異物なの。それは理解してるの?こんなの毎回毎回、試作してたら金なんて幾らあっても足りないわ」
「でも、形にする事で見えるものも有ります!」
「それは否定しない。でも、物には上限というものがあるわ。そしてこれは度が過ぎている、お分かり?」
何やら熱い口論を交わす二人。
どうやらまだ試作していないASの設計図を議題にしているらしい。
「あのぉ。もしもし…?」
「てか、ここの格納庫のASもそうだけどまともに使えるのはOmarしかないじゃない。
今は、このOmarをベースにして新たな新型を開発すべきね。Omarのスペックは決して低くは無いけど、M9と比べたら見劣りするし、もうちょっと何か加えるべき」
「と言われても。これ以上、余計な機能を加えたら操縦に支障をきたしますよ。
…元から扱いにくいのに、」
「分かってんならもうちっとはバランスの取れた機体を造りなさいよ。
あ、それとこのOmarの新しい弱点発見ね」
今度はOmarの設計図がパネルに映し出され、女性はマーカーで脚部の関節部を丸で囲む。
「やっぱり。変形機構を加えた分、ジャンプした時に掛かる不可を受け止めきれない」
これまでの試運転で得られたOmarのデータをフィードバックし、データ上で計算式を組み上げる。
「ちょ、Omarは第二世代版のサベージですよ!
そんな高高度からの飛び降りとか飛翔はしませんよ?」
確かに、Omarの関節部は従来のASより脆いが、それでも致命的な弱点とまではいかない。
普通の戦闘…というのは言い方として少しおかしいが、そんな局面でこのOmarを使用することは────。
「M9なら可能よ。」
有るかも知れない。
「走行速度、運動性、耐久性。その他もろもろだけどカタログスペックならM9が圧倒的に有利。この差を埋める為には短所である弱点をある程度は改善し、新たな可能性を見つけ出すしかない」
「新たな、可能性…」
「他の試作機の設計図にも言える事だけどアンタの設計する機体は異常よ。とても実戦で使えるものとは言えない。でも、これはあっても便利かも知れない。と思わせる部分はちょくちょく有るから、そこを強化して実戦でも使えるレベルに引き上げる!」
流石、M9の開発に携わっていた元傭兵。
Lは女性の情報をサーチし、メリッサマオの存在を認識する。
今は引退し、民間軍事会社の社長となってもAS
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ