第一章 オン・ユア・マーク
第一話 新たな始まり
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姿です!」
巨大な丸い球体から何やら手足のようなものが生えてきた。
そして頭部らしきものも現れたが────アレは、第一世代のアーム・スレイブ『サベージ』と酷似している。確か、第一世代のASをアレンジした機体と言っていたが…まさか、サベージを元にしていたとは思いもしなかった。
「変形、ロボット…?」
変形し終えたソレは、サベージそのものだった。
いや、サベージと酷似した別のASと認識すべきだろうか?
「色々とツッコミたい所は有るけど…このサベージ…じゃなかった。Omarだっけ?
なんで、変形するのかしら?」
変形機構と取り入れる意味は?何故、球体から人型に変形するのか?
「ロボットの変形は男のロマンですからね。
人型から別の形態に変形するのってカッコ良いじゃないですか!」
求めていた応えとは違うが、その心意気は伝わってきた。
「まぁ、分からなくもないけど…この変形には意味あんの?」
球体から人型に変形した所で、戦闘能力は変わらないし…寧ろ、変形機構を搭載した事により内部構造が複雑化し、メンテナスや修理に支障をきたしそうだ。
「勿論、意味は有ります。流石に、変形が格好良いからという理由で、変形機構は搭載しませんよ」
何かしらの理由と根拠は有りそうな発言だが、第一声が「カッコ良い」とかほざく阿呆は何と答えるのやら。
「まず、この変形機構は機体のスペースの縮小をメインとしています」
「スペースの縮小?」
「はい。通常のASの全長は約8m、人間からすればかなりの大きさです。
こんな大きな鉄の塊を整備し、維持するのはそれだけで手間とコストが掛かります。ここの倉庫の設備も使わせてもらってる身ですから余りお金は掛けたくない。そこで、可能な限り小さく整備しやすい機体を作らねば…と頭を捻りに捻って完成したのが、」
「このOmarって訳ね」
「その通り。先程ご覧頂いた通り、このOmarは変形機構を備えており二つのモード形態を備えています。一つが、このmode human。
人型の形態です。この状態なら通常のAS同様に戦闘を行えます」
「このOmarは、サベージを改良した機体なのよね?
機体性能はどうなの?」
「機体性能は…お世辞にも高いとは言えません。ですが、マッスルパッケージと油圧のバイナル方式を併用しているので、第二世代と同等の性能は発揮できます」
「なるほど、要するに第二世代版のサベージって訳ね」
だが、ここまでの改良となると二・五世代の域に達している。よく、第一世代のASをベースにここまで改良できたものだ。
「その認識で間違いありません。
ですが、コイツには第二世代のアーム・スレイブにはない。全く新しい機能が備わっています」
「それが、変形機構ね。でも、変形するメリットってスペースを
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