暁 〜小説投稿サイト〜
フルメタル・パニック!On your mark
第一章 オン・ユア・マーク
第一話 新たな始まり
[12/12]

[9] 最初 [1]後書き [2]次話
────────。────?」
「────────────。」
「────…────────…────」
 二人の会話は互いの思考のぶつけ合いだった。
 蟹瀬の主張は「変形は男のロマン。この機体はその為に設計した」なんとも良い意味で欲望に素顔な人間だ。
 マオの主張は「設計思想はこのままでいい。だが、自分の趣味趣向で目的を見失うな」何ともまともで愛のなる主張なのだろうか。

 あぁ、いいなぁ。私も混ざりたいなぁ。

 Lは蟹瀬達の口論を聞いて思った。
 あんな楽しそうに会話するパパを見るのは初めてで、邪魔をするのは無粋だと判断しLは黙り込んでいるが本音は二人の会話に混ざりたくて仕方ない。
 でも、どうやって私はあの中に入れるのだろうか?
 こういう場合は普通に話し掛ければいいのか?
 Lは思考を巡らし、この状況ではどういった発言と行動をすればいいのかシュミレーションする。
 人との会話は、蟹瀬としかした事のないLにとってマオは特殊な存在で、どう接すればいいのか検討すらつかない。普段みたいに「はいはーい。天才美少女AIことLちゃんでーす♪」と自己紹介…いや、自己紹介はもうしたんだった。
 普通のAIならする筈もない『うっかり』をしてしまったLは頭を悩ませる。
 モニターに映し出されたLは、まるで人間のように悩んでいる。
「まだまだ私は未熟ですね…」
 もっと知識を得なくては。
 その為には、外の世界に出て色んな事を目で見て体験しなければならない。
 もっと────もっと。
 私は、全てを知りたい。

 そして。いつかはアナタに会えるといいな。

 Lは微笑む。
 これから始まる日常に。
 これから起こる新たな日々に。

[9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ