第一章 オン・ユア・マーク
第一話 新たな始まり
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の許可は必要ないだろ…」
陸上自衛隊に配備される第三世代AS『M9』
その性能は現在、陸上自衛隊で配備されているASの中で群を抜いて高性能の機体だ。よく、そんな機体が、日本で…それも陸上自衛隊に配備されるのか疑問しか感じない。
で、そんな高性能機と模擬戦する相手は?
まぁ、第二世代のM6辺りだろうが…うん?
模擬戦相手の機体は、陸上自衛隊と海上自衛隊の共同開発最新鋭機と書いてあるんだが…これは誤字だよね。
「ちょ。え、え!?」
どういう事?
なんで、現在制作中の機体とM9が模擬戦する事になってるんだよ!
────コンコンコン。
ドアをノックする音に俺の体はビクついた。
時刻は夜中の二時、こんな時間に俺を訪ねに来る人は一人しか居ない。
「ど、どうぞ」
そう言うと扉は、ゆっくりと開かれる。
開かれる扉の向こう側は予想通り…というか今、最も会いたくない人物だった。
「どもぉー。コタァー、久しぶりぃ〜」
美人だった。とてもつもない美女だった。とても三十路後半の女性とは思えないほど若々しい人だった。
「マオ社長…こんな時間に何の用てすか?」
メリッサ マオ。
数年前から自衛隊と付き合いのある民間軍事会社の社長で、今後とも良き関係を築かねばならない厄介な相手だ。
このクソ忙しい時に相手をしたくない人ランキングダントツの一位だが…まぁ、今日はお子さんを連れてないからまだマシか。
「酷いツラね。今にもぶっ倒そうだけど大丈夫?」
「見ての通りそうですよ。今にもぶっ倒そうですよ。で、何の用です?」
「はははっ。その塩対応!
ここでアタシにそんな対応すんのはアンタくらいよ」
そう言ってマオは俺の背中をバンバンっ叩いてきた。
「ちょ、痛いです。
てか、わざわざここに来るって事は何か用だったんでしょ?用件はなんですか?」
このクソ忙しい時に余計なタイムロスは後のスケジュールを大きく狂わせる可能性大だ。
面倒事は早急に片付けるに限る。
「つれないわねぇ。そんなんだからアンタはいつまで経っても童貞なのよ」
「なんでそうなるんですか!」
「はいはい。そんな大きな声出さないの、」
ニシシシっとからかうようにマオ社長は笑う。
い、いかん。いかん。この人のペースにハマるな。今、このコンディションでハマったら抜け出せる気力はない。
「で、用件はなんですか?
今、無茶苦茶、忙しいんで出来れば出てって欲しいんですが?」
「え、帰っていいの?」
「ええ。構いませんよ」
「あ、そうなの。今回の模擬戦ってアタシ居なくても問題ないんだ。なぁんだ。それならそうと先に行ってよ。色々とスケジュール調整して日本に来たのに、」
「え?模擬戦?」
なんで。マオ社長が、模擬戦の事を知ってるんだ
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