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厚生委員長の秘密
第五章
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「それが可愛いって言われて」
「それならってなったらしいの」
「これ今日本人から聞いたから」
「栗子ちゃん自身からね」
「だからなんですね」
 後輩もその話を聞いて納得した。
「今委員長おでこ出してるんですね」
「ええ、そうみたいよ」
「実際にね」
「だからこれからはね」
「もうおでこのこと言っても裏の顔が出ないわよ」
 こうその後輩にも他の後輩達にも話した。
「よかったわね」
「正直あのこと言ったら栗子ちゃん凄かったから」
 髪の毛、額のことをだ。
「魔闘気出してね」
「羅将モードに入ったから」
「まさに恐怖の裏の顔」
「それが発動したからね」
「只の裏の顔じゃなかったですからね」
 後輩達も言ってきた。
「いや、本当に」
「噂を聞いてるだけでも」
「しかもその噂真実ですし」
「もう何ていいますか」
「無茶苦茶な裏の顔でしたよね」
「髪の毛、額のこと言われたら」
「その時点で」
 こう先輩達に言う。
「背や胸のこと言われても平気なのに」
「よりによって髪の毛なんて」
「女の子なのにとかも思いました」
「いや、確かに女の人でも薄毛の人いますし」
「額が広い人だって」
 栗子の様なことは実際にあるというのだ。
「ですがそれでも」
「あれはなかったですから」
「髪の毛のこと言ったら羅将とか」
「魔闘気発動とか」
「だからそれがなくなったからよ」
「もう安心していいから」
 あらためて言う先輩達だった。
「しかもあの娘のお母さんもそうだしね」
「母方のお祖母さんも曾祖母さんも」
「そっくりだから、外見」
「しかも歳取らないで」
 老けない外見だというのだ。
「この前お家に遊びに行ったのよ」
「私達でね」
「そうしたら何と四代揃ってて」
「四代同じ顔と背と外見でびっくりしたわよ」
「それ栗子ちゃん本人も言ったから」
「四代それなら絶対にないって」
 禿げないというのだ。元々の生え際で。
「だからね」
「もう本人も安心したし」
「これで万々歳よ」
「あの娘の裏の顔はもう出ないから」
 安心していいと言う先輩達だった、何はともあれこうしてだった。八条学園高等部商業科の噂話の一つしかも真実であるそれは消えた。学園には平和が戻ったと言えば戻った。だが。
 その当人の栗子はふとだ、自分と同じ三年の女子厚生委員達にこんなことを言った。
「しかし。ひいお祖母ちゃんから同じ外見なんて」
「お祖母さんお母さんでってね」
「四代続いてっていうのはね」
「そうそうないわね、どうも私の遺伝って。お兄ちゃんや弟は背が高いし」
「女の子にだけ出るのね」
「それもかなり強く」
「ええ、額までそうだから」
 顔や背や体形、髪の毛の色や質だけでなくだ。
「相当強い遺
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