暁 〜小説投稿サイト〜
戦闘携帯への模犯怪盗
OPENING:アローラ、僕の一番好きな海
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 そして二人は、夜空へと上っていく。リリィタウンの民家が、真っ暗な海が小さくなる。まばらな人の姿が目視できないほどの上空で、ハウオリシティのブティックへと進路を向ける。
 アローラにはスマートフォンやロトム図鑑など技術はもたらされたものの、まだ工場などが少なく空気は綺麗だ。その夜空は、無数の星を隠すことなく映し出す。

 メレメレ、アーカラ、ウラウラ、ポニ。アローラの全ての夜が見せる、輝く星の海。それがクルルクの一番好きな海だ。そんな海を見ると、いつだって、なんだってできる気分になる。昔からずっとだ。

 だから少年は、怪盗として叫ぶ。夜の星全てに響かせるように。

 
「始めようか、退屈を盗み出す、模犯的な夜を!!」
 
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