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繰リ返ス世界デ最高ノ結末ヲ
06.そうだ、刑務所に逝こう。
最終回…………
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える。そして目を合わせ、一度瞬きをする。

「…………ねぇ、一つ聞いて良いかい?」フランは驚いた顔をして、琴葉の手を見る。「君の小指に赤い糸が見えるのは気の所為かい?」
「残念ながら、また新しい能力を覚えまして。此の様な糸を見ることが出来ます。使い熟せば、念じた相手にだけ、一時的に糸を見せることが出来ます」琴葉はフランの膝の上から下り、目の前に立つ。

 フランは直ぐに自分の手を見る。小指には赤い糸が絡まっており、直ぐにその先を辿る。そして、パァと顔を明るくして、琴葉に抱き付いた。

「ふふふ、矢っ張り琴葉は可愛いねぇ!」
「フランさん、痛いです……」
「矢っ張り、私と君は結ばれる運命だったんだ!!」
「分かりました、分かりましたから離して下さいよ………」

 否定する琴葉だが、その口元には笑みが浮かんでいた。

「琴葉、愛してるよ」
「…………仕方ないですね。フランさん、好きです」
「駄ぁ目」
「……………フランさん、愛してます」
「良く出来ました。じゃあ、君には御褒美をあげよう」

 フランがパチンと指を鳴らすと、琴葉の後ろでドタドタと、物が落ちる音が。


「…………あれ、ここは……?」
「いってぇ!! 何があった!?」
「ちょ、レン騒ぐなー! 頭に響くじゃん」
「待て、理解が追い付かない」
「聖月ちゃん、ここどこなのー?」
「って、何かワープしたんじゃね!?」
「僕、心当たりが一つあるんだけど……?」
「あ、僕じゃ無いよ!?」


 それを見て、琴葉は顔を青くした。落ちてきた物も顔を青くして、琴葉達を見た。

「聖月さん……といつメン的な存在………?」
「琴葉さんの…………運命の人じゃないですか!!」

「やぁ、組織の首領で、琴葉と赤い糸で結ばれている相手であり、吸血鬼のフラン・レミナスだ」

「わぁぁあああ!!? フランさん、何言ってるんですか、あと離して下さい!!」
「わ、マジか! 赤い糸ってホントに存在するのかぁ!」
「ひゅー!」
「わーわー」
「琴葉さんの相手がようやく分かったぁ……一ヶ月ずっと考えてたもん」
「え、何考えてるの!? 聖月さん!」


「まぁ、取り敢えず君達八人は、部屋を用意してあげたから、頑張って一ヶ月間生き残ってね!」
「え?」
「此処で鍛えてねってこと!! じゃ、頑張ってねー!!」



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