08歴史改変
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天然痘患者の瘡蓋から取り出した膿を井戸水や飲み水に混入するが、感染した人物は20〜50%の確率で死ぬので、ウィルスの生餌として組織ごと切り落として運搬するのも可能である。
肉が腐り落ちて、ブドウ球菌など腐敗に関わる常在菌が勝って、腐肉に蠅が集って卵を産み付けられてウジまみれになるまでには時間がある。
井戸の底だとか、川や湖の淀んだ場所に遺骸の一部を置き、少しづつウィルスを染み出させる。
「ハイヨー! 走れっ、馬っ子っ」
この時代に存在する馬は現在のロバ程度の大きさで、とても乗馬には向いておらず、騎馬兵ではなく複数の馬で戦車を曳かせるのが普通だったが、乗る人物も小さいので早馬が出され、馬の駅舎も変え馬も無い時代だが、隣村で説得して乗り換えるか、そこから別の人物が書状を携えて次へ次へと伝達された。
飛脚も通信手段も、山から山への狼煙も存在しない時代だったが、関所や村の境界に転げ込んでくるような、眼の色が違う人物の説得は結構効いた。
敗亡寸前の国の使者などは、大言を吐いて偉そうにして味方に付けようとするものだが、隣村の知り合いや幼馴染が転げ込んで来て…
「お前ら全員殺されてしまうっ、あの恐ろしい神様なら絶対にやるっ!」
などと泣いて縋られると、信用する以外にない。
現代、飛騨市職業訓練学校
過去に戻っている四葉の方が何かやらかしたらしく、歴史が変わってしまった。
生徒たちの方でも記憶が変わり、東日本は出雲の国であり、西日本が大和の国、蝦夷と琉球は別の国家で、ロシア領エゾ、国民党領琉球、四国と九州は債務の代わりに没収され、アメリカ領になっていた。
中国は長くイギリスや西欧列強に分割占領されていて、モンゴルや中国北方、朝鮮半島はロシアに占領終了。
中国人民の蜂起が起こり、孫文先生の残した革命の遺志や、太平天国の乱を中心に南京周辺や沿岸部が少しだけ独立。
「イギリスや西欧列強の連合軍と、清が崩壊した後の、国民党、太平天国、中国共産党、各地で蜂起した馬賊や軍閥、黄巾賊が合従連衡した中国側連合軍の戦いにより、アジア東部に部分的に独立した国家が成立……」
世界史の教科書、卒業生に貰った使い回しを見た生徒が内容を少し読むと、担任の歴史教師は泡拭いて気絶していた。
それすら風前の灯火で、本腰入れられたり、また阿片ばら撒かれると一瞬で脂肪。
チベットと西域は、当然の如く西欧の植民地である。大虐殺や圧政、民族浄化は行われていない。
インド(パキスタン)、東南アジア全国、アフリカ、中東はもちろん西欧列強の植民地のまま。
今後とも阿片漬けで革命なんか起こせない。働きが良い奴隷だけが「幸せ」を貰える。
もうガンジーであろうがネルーでもチャンドラボースでも、
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