第1話
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ここはとある一軒家
いや、すでに家とは言えないのかもしれない。
そこはまさしく火の海とも言えるほどあたり一面真っ赤に燃えている状態だったのだから。
「っち!!遅かったか!!」
しかし、すぐに気を取り直し水をかぶって炎の中に突入していった。
一方、燃えている家の中では首を吊って息絶えた男女と同じく首を絞められた跡がある年幅もいかない少年が倒れている。
「・・・・・・・っ」
少年の体からは不思議なパワーを感じる。
そのおかげか、まだ生きていた。助けられるかは時間との勝負になるだろう。
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<横浜総合医療センター>
ピッピッピッピ
「どう?鴎外先生。」
「・・・・・まぁ、突入してからまだそんなに立っていないからねぇ意識は戻ってないよ。与謝野君もいたから既に命は保証できてるけど」
「そう・・・・・・」
そう複雑そうに答え少年のそばから離れようとしないのはかつて”武装探偵者の大黒柱”と呼ばれた江戸川乱歩だ。
「乱歩さんのせいじゃないですよ。全員のミスです」
「太宰・・・・まぁそうなんだけどね。はぁーーーーーだめだなぁ。やっぱあの時よりも推理力や調査力が落ちている」
そもそも、なぜ彼らがあの場にいたかというと生い立ちを説明しなければならない。
彼らは以前この世界とは別の世界で片や探偵社、片やポートマフィアとして敵対し時には一時休戦共闘をするなど切っても切れない縁で結ばれれていた。そしてすべてが終わりそれぞれが天寿を全うした後、なんの因果か別世界で同じように異能を持って生をうけた。あの頃は異能力者というものは一割にも満たない数字だったがこちらでは3割を超える数字をたたき出していた。それでも違う力を持っていれば迫害を受ける可能性がある。それも強大な力を持っていると・・・・
彼らは横浜の地に大きな総合探偵事務所を設けることがすでに決定していた。これは異能特務課長官の種田の意向である。異能特務課とは警察組織に属する内務省直属のトップ組織である。
今は設立準備に追われると同時に強力な異能力者を探し出して保護することが目的なのだ。
そして判明した矢先にこれである。
「えーと、徳島翔君9歳、多重能力者。見た感じ相当な栄養失調と相当な暴力の跡。部屋から出れなかったのかと思いきや近隣住民が外で頻繁に目撃しています。その時の様子は暴力を受けているようには見えなかったようです。」
「傷を隠してしまうような能力がありそうだね」
「あとは・・・・・ワープとか?」
「ほかにもありそうだね。
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