第59話 体育祭(前準備)
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前に貰ったクッキーも………」
…………羨ましい奴。
「いいわね〜新学期早々面白そうで。2学期も楽しくなりそうだわ」
「良くないですよ、ウェンディとはやてが組んだら…………」
「ああ、恐ろしいな…………」
「「はぁ………」」
そう言ってお互いに溜息をつく。
「ウェンディちゃんって、もしかして『〜っス』って口調の女の子?」
「そうですけど…………」
「そういえばさっきすれ違って、『理事長の銅像を見つけたっス!あれは落書きしないと逆に失礼っス!!』って言いながら外に向かってたわよ」
「ちょっと失礼します!!!」
そう言って桐谷は急いで出ていった。
「…………何で止めなかったんです?」
「そっちの方が面白そうじゃない」
会長の言葉じゃない………
俺はこの時、会長、はやて、ウェンディを揃えてはいけないと心の底から思ったのだった…………
「はぁ…………はぁ…………」
帰ってきた桐谷は秋なのに汗だくで、かなり疲れていた。
「お疲れ、ほら」
「サンキュー…………」
俺は取り敢えずタオルとお茶を渡した。
桐谷は俺が渡したお茶を飲み、汗を拭く。
「何するんスか桐谷兄!!これはある意味痴漢だと思うんスけど………」
「絶対アンタが悪いわよ…………」
ロープでグルグル巻にされたウェンディに菊地カナタが突っ込む。
結局、桐谷は間に合い、理事長像に落書きは未遂に終わった。
どうやら、桐谷が着くまで、菊地が止めてくれてたらしい。
ファインプレーだ菊地…………
「あなたがウェンディさん?」
「あ、はいそうっスけど…………」
一体何をする気だ会長?
「ねぇ、ウェンディさん。今度の体育祭を盛り上げたいのだけれど、何かいい案ないかしら?」
「えっ!?そうっスね…………」
怒られると思っていたのか一瞬驚くウェンディ。
だけど、直ぐに考え始めた。
「いいこと思いついたっスよ!!マッスルレジェンドをやればいいんっスよ!!」
「「いやいやいや!!」」
何を考えてるんだ!?
不可能だろ、そんなの…………
マッスルレジェンドとは、前の世界にあったサOケみたいなもので、自身の筋肉でステージを攻略するって番組の事だ。
「いいわね、それ採用!!」
「「いやいやいやいや!!」」
またもや桐谷とハモるが、そんな事気にしてる場合ではない!
「一体どうやってやるんですか!?敷地も資金もありませんよね?」
「いや、資金はあるわよ。それに簡単に準備出来る奴を考えれば可能よ」
いや、ですけど…………
「…………点数はどうするのですか?」
桐谷ナイス
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