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ラジェンドラ戦記〜シンドゥラの横着者、パルスを救わんとす
第三部 原作変容
最終章 蛇王再殺
第四十話(最終話) 狩猟大祭
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面倒見の良い人物であるように感じられる。人というのは付き合ってみないと判らないものだと常々思う。

「おう、我が弟よ、久しぶりだな。皆元気か?」

「これは、ラジェンドラ兄様、ご無沙汰しております!皆ですか、勿論元気です。あ、そうそう、ナルサスがとうとう観念してアルフリードと結婚しました!」

「おう、それは実にめでたい!」

そう、アルフリードが十九歳の誕生日を迎える直前にナルサスはアルフリードと結婚式を挙げたのだ。ナルサスとしてはもっと年回りの近い相手を望んでいたようだったけど、蛇王ザッハークをも戦慄させた恐るべき画才の持ち主という評判が広まって(広めたのはダリューンらしい)他の花嫁候補が一向に現れず、アルフリードの心映えに魅せられたナルサスがとうとう降参したらしい。

ナルサスが言うところの悪友ダリューンは、シンリァン殿との間に長女が生まれ、今度はランファと言う絹の国風の名前を付けたそうだ。長男のシャーヤールはと言えば、去年エステルとの間に生まれた私の長女ナハールをひと目見て、「陛下、僕、この子をお嫁さんに欲しい!」と言い放ち、ダリューンを卒倒させるという前人未到の武勲をあげたものだった。他の子は母親似なのに、ナハールだけは私によく似ていて、私と同じ様な晴れ渡った夜空のような目をしている。私の目もそんな表現をされているようだけれど、この娘の目を見てようやく腑に落ちた。鏡で見てもそんな風には見えないのだけどね。

それからダリューンは大将軍になった。キシュワードは「戦士の中の戦士を差し置いて自分が大将軍になどなれんよ!」と言ってさっさと任地のペシャワールに帰ってしまったし、存命の万騎長で一番年長のクバード殿はマルヤムに仕えることにしてしまったしね。あと、ラジェンドラ兄に「大将軍になってしまえば、やりたい仕事だけをやり、やりたくない仕事は他人に押し付けるってことが出来るようになるぞ?」と言われたのも大きいらしい。それでもやはり忙しいらしく、「あの横着王に騙された!」と頻りにこぼしているそうだけれど。

エラムは王宮勤めのアイーシャという娘が気になっているらしい。失敗してばかりで呆れ返ると言っているが、そう言いながらも目が笑っているのだ。そろそろじれったくなってきたので、国王命令で結婚させてしまおうかと思っている。きっとまたエラムにはそんな横紙破りはやめてくださいとか口うるさく言われてしまいそうだけど。

「トゥースは一度に三人の妻を迎えましたよ?」

「ああ、あいつやっぱりか!」

「や、やっぱり?」

「あ、いや、そんな星回りを、あいつはしているのだ。シンドゥラ占星術ではそうなのだ」

そう言えば、ラジェンドラ兄はシンドゥラ占星術が得意なのだっけ。ナルサスやダリューンも占ってもらったことがあるらしい。今度私
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