提督、里帰りする。その3
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ろ良いところの御嬢様のような気品すら感じる。流石の俺も固まっちまったぜ。
「あ、え、あぁ、これはこれはどうもご丁寧に……」
「不肖の息子ですがどうぞよろしく……」
「オイ」
さっきまでの空気どうしたよ。さっきまでの家族コントから、いきなり結婚の挨拶の場の雰囲気になっちまったぞ?……まぁ、金剛と正式に結婚してからこっち、1度も帰ってきて無いからなぁ。そういう雰囲気にもなるか。
「はぁ〜……この美人さんが皆、あの化け物と戦ってる艦娘さんねぇ」
「間近で見ても信じられない……いや、間近で見たからこそ信じられないわ」
「信じるも信じねぇも、事実だからしょうがねぇだろうに」
一頻り驚いたり呆気に取られたりが終わった後で、改めて皆を紹介する。
「初めまして、加賀と言います。提督の……第二婦人です」
親父とお袋が茶を噴いた。
「うぉい!?どういうこった零二ぃ!てめぇ第二婦人だとぉ……そんな羨まsーー」
「……父ちゃん?」
お袋の背後に般若が見えたぞ、オイ。
「あのなぁ、艦娘には『ケッコンカッコカリ』って制度があんだよ。名前こそふざけてるが、中身は艦娘の強化を目的とした公的に認められてる物だ。加賀の言った第二婦人とか何とかは冗談だよ」
「え、そうなの?」
「すみません、はしゃぎすぎました」
シレッとして頭を下げる加賀。お前なぁ……冗談のぶちこみ方が酷すぎるぞ。HS(ヘッドショット)喰らった気分だわ。
「あ、ちなみに私もケッコンしてます。……申し遅れましたが私は陸奥って言います」
「こっちの3人はケッコンしてませんので、ご安心を。あ、青葉と言います!宜しくお願いします!」
「あ〜、秋雲って言います。一応提督の生まれた所がどんな所かを取材する目的でくっついて来ました」
「や……山風、です。え、えっと、て、提督の……娘、です」
はい、3発目の爆弾が投下されました。それも、予想外の所から。
「……娘?」
「あ〜、正確な手続きはまだだが……その内養子縁組する予定だ」
「と、言う事は……」
「「初孫じゃぁ!」」
何だよ、あいつ等まだ独身なのかよ……あ、あいつ等ってのは俺の弟妹だ。弟が2人に妹が1人。今日は皆仕事で居なかったらしい。
「そうかそうか!山風ちゃんて言うのか〜♪おじいちゃんって呼びなさい!」
「私はお祖母ちゃんね〜♪」
「うわキモ」
「「あぁん!?」」
夫婦揃ってメンチ切ってくるんじゃねぇよ……ガラ悪いなぁ、ったく。
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