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結城友奈は勇者である ー勇者部の章ー
古今無双の大和撫子
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が呼ぶ!愛を守れと叫んでる!憂国の戦士!国防仮面見参!とう!」
「な…」
私は、呆気に取られていた彼女に音速の面を打ち放った。
パシーン!
「面あり!」
「し…しまった…!一本取られてしまいましたわー!」
それを見て、私は短くこう言う。
「私は国防仮面。人々が脅威に晒された時、後剣道の試合をする時、()()現れます」
「最後の絶対今付け足しましたわー!」
相手選手は地団駄踏んで、騒ぎ立てた。


「流石、国防仮面さんだね〜」
園子様は感嘆して、国防仮面を賞賛した。
「カッコイイなー国防仮面さん!一体誰なんだろう!」
「本気で言ってるの友奈!?」
風が驚愕してぶるぶる震えだした。
「あ、そっか」
友奈はあほ面で気の抜けた声を出した。
「あんたの記憶力にはニワトリも呆れて鳴かなくなりそうね…」
(しかし…ちょっと変装しただけであそこまで…もはや尊敬の念すら覚えるわ…)
夏凛は、勝っているとはいえ複雑な心境だった。
「私も、国防仮面二号として友情出演しちゃおうかな」
「流石にこれ以上事を大きくしないで…」
夏凛が頭を抱えた。


「あ、ちょっと前に巷で有名になった国防仮面さんだ。正体は東郷美森さんだったのか〜」
「あら、雀、知っていたの?」
「雀さんは博識だからね!」
「勇者って…変な人…多いのかな…」
雀はこれを聞いて、声を低くしてこう言った。
「多分、あの人が一番変だと思うよ…」


「くぅ〜!屈辱ですわ!ですがまだ終わってはいません!」
見上げた根性だ。
(私も…手を抜かない!)
「二本目、始め!」
お互い、真っ先に距離を詰める。
鍔迫り合いの力比べだ。
「…ぐぬぬ…中々やりますわね…国防仮面さん…」
「あなたも…日々鍛えているのだろうな」
国防仮面が押すかと思えば、今度は弥勒が押し返す。中々白熱している。
「ここですわ!」
弥勒が引き面を打った。上体を後ろにそらしつつ、しなやかな軌道を描いて国防仮面の面に吸い込まれていく。
しかし、国防仮面は首を真横に倒し、回避する。
「嘘…ありえませんわ!?」
(私、東郷美森は、国防仮面になっている間だけ、私に流れている武士、そして軍人だった者の血が滾り、私を修羅の世界へと誘う)
意識が加速され、時間の流れが遅緩になる。
(私には戦場で生き、戦場で死線をくぐり抜けた者の血が流れているの…!)
「富国…強兵ーーー!!!」
狙い済ました一撃。
そう、私の得意とする武器は弓、そしてーーー狙撃銃。
空間を切り裂く弾丸。あるいは獲物を貫く剛弓の一矢のように。
私の突きは、彼女を捉えた。


「勝負あり!」


「やったあ!とーごーさーん!」
「やったよ!友奈ちゃ…いや、友奈さん」
「あいつ、いつ
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