第四十五話 二学期になってその二十九
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「強いわね、今は」
「そうですよね」
「けれどまさか」
また一年の娘を見て言いました。
「私と阿波野君がよく一緒にいるのも」
「よく見かけますけれど」
「そうだったの」
「はい、あの子と同じ大教会ですよね」
「ええ、そうだけれど」
ここで気になることがあったので一年の娘にすぐに聞きました。
「どうしてそのこと知ってるの?」
「阿波野君に聞いたんです」
彼自身にというのです。
「よく先輩と一緒にいるけれどどうしてって聞いたら」
「阿波野君が言ったの」
「入学式にたまたま会って」
「そうだったのよ」
小さいから一年生とか間違えられて。凄く失礼な子ねと思ったのは今も変わっていません。この部屋でも私が三年生なのに一番小さいですし。
「それですぐにわかったけれど」
「同じ奥華だったんですね」
「そうなの、それで何かとね」
「一緒になるんですか」
「学校にいたら毎日会うし」
不思議な位です。
「日曜でも会ったりするし」
「凄いお引き寄せですね」
「いいか悪いかわからないけれど」
この辺り親神様のお引き寄せです、人がそうすぐにわかることでもないです。
「それでもね」
「そうしたご縁で、ですね」
「よく会うのよ」
「そうなんですね」
「そうだけれど」
「別に付き合ってるとかは」
「ないわよ」
私はすぐにこのことは強く言いました。
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