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ドリトル先生と奇麗な薔薇園
第十幕その九
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「あちこちに出て来るね、沖縄だけじゃなくて」
「はい、原発前でも何かデモがあると」
「大体同じ人達だけれどね」
「あの人達はですね」
「まだそう考えているよ」
「暴力革命をですか」
「そう、口では平和とか環境を叫んでいるけれど」
 基地や原発の前でというのです。
「実際はそういうことはどうでもいいんだ」
「その実はですね」
「頭の中にあるのはね」
「共産主義ですか」
「それしかないと思うよ、そして共産主義はね」
「暴力革命ですね」
「それで以て行うものだからね」
 そうした考えだというのです。
「ロシア革命でもそうだったしね」
「じゃあ若しもだよ」
 王子がここで言いました。
「日本でああした人達が多くなったら」
「うん、暴力革命を起こそうとするよ」
「そうなるよね、やっぱり」
「昔はもっと多くて実際にね」
「暴力で世の中をどうにかしようとしていたね」
「学生運動とかそうだね」
「あの時の人達が今でもなんだ」
「ああして叫んでいるだ」
 基地や原発の前でというのです。
「ずっとね」
「平和だとか言いながら」
「実は全く違う人達なんだ」
「暴力でどうにかしようっていう人達で」
「ああしているんだよ」
「何かああした人達はね」
 王子は腕を組みました、そうしてこう言ったのでした。
「もう絶対にね」
「それこそだね」
「うん、薔薇とか似合わないね」
「オスカルさんと違うね」
「オスカルさんも確かに剣を取ったよ」
 力、その道を選んだというのです。
「革命の為にね、けれどね」
「わかるね、オスカルさんは」
「理性があったよ」
「そう、それは武力なんだ」
「理性がある力はだね」
「そうだよ、暴力は理性がない力なんだ」
「制御されない力だね」
「人は自分の身を守ったりしないといけない時とかは戦う必要があるよ」
 その時はというのです。
「その時は理性がある力で戦うんだ」
「武力でだね」
「そう、確かな心がある力だよ」
「そして確かな心がない力は」
「そこに私利私欲とか狂気しか感情しかないとね」
 そうであればというのです。
「そのうえで使う力は暴力なんだ」
「そしてあの人達の力は」
「暴力だよ」
「フランス革命でもだね」
「オスカルさんとジャコバン派は違うんだ」
 そうだというのです。
「オスカルさんは武力を使って民衆の為、フランスの未来の為に戦ったけれど」
「ロベスピエールやジャコバン派は」
「理想に燃えていて高潔だっただろうけれど」 
 それでもというのです。
「もう革命の為の革命、狂気に陥っていてね」
「それでだね」
「暴力を使っていたんだ」
 そうなるというのです。
「そして日本のあの人達もね」
「暴力をだね」
「用いて
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