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オズのガラスの猫
第十幕その十二
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「平和主義でいつもお洒落をしているの」
「お洒落な平和主義者なのね」
「そうなの、それでこの狼男さんもね」
「サプールでなのね」
「平和主義の紳士なのよ」
「そうなりたいと思っています」
 狼男はナターシャ達にも紳士です。
「ですからエチケットもです」
「気をつけてるのね」
「左様です」
 こうガラスの猫に答えました。
「私は、では今から」
「お風呂に入って」
「まずは人間の姿に戻ります」
 こう言って温泉に入るとです、背が高くてきりっとした顔立ちのアフリカ系の人になりました。そしてです。
 その姿になってそれでガラスの猫に言いました。
「戻っていますね」
「ええ、中々男前じゃない」
「左様ですか」
「お肌も奇麗だし」
「身だしなみには気をつけていまして」
 こうガラスの猫に答えました。
「それで肌や髪型にもです」
「お髭も剃ってるのね」
「そうしています」
「奇麗好きでもあるのね」
「はい、そうです」
「それでサプールとして生きているのね」
「そうです、狼男は外の世界では血に飢えていると言われますが」
 それがというのです。
「実は違うのです」
「あんたみたいになのね」
「狼は人を襲いません」
 まずはこのことから言う狼男でした。
「そして必要な時だけ狩りをします」
「血に飢えていないってことね」
「そうです、家族や仲間も大切にしますし」
「優しい生きものなのね」
「そうなのです、むしろ誇りを大事にしていまして」
 その狼の心も持つ者として話すのでした。
「決して血生臭くはないのです」
「それが狼男なのね」
「左様です」
 ガラスの猫に礼儀正しくいお話します。
「狼もそうであり」
「成程ね」
「私もです」
「平和主義で紳士なのね」
「そうありたいといつも思っていてです」
「サプールでいるのね」
「左様です」
 やっぱり礼儀正しく述べます。
「今の様に」
「成程ね、まああんたはあたしが見てもね」
 ガラスの猫は狼男、今は人間の姿になっている彼にさらに言いました。
「立派な人よ」
「サプールですか」
「そう見えるわ、じゃあこれからは」
 ガラスの猫は少し厳しい顔と声になって狼男に忠告しました。
「お酒はね」
「くれぐれもですね」
「飲み過ぎないでね、飲んでもね」
「それでもですね」
「変なことはしないことよ」
 くれぐれもというのです。
「おかしな泉に入ったりして」
「そうですね、気をつけます」
「今度からはね、いいわね」
「はい、本当に」
「またこうしたことになるからね」
「全くですね」
「さて、今日はね」
 今度はオズマが言いました。
「お風呂の後で晩御飯にしましょう」
「では私はお風呂の後は」
「貴方の場所
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