45 Have a nice dream*
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一段落着いてから、徐に彼女が口を開いた。
_「…久しぶりの再会ね、零。元気にしてた?」
ええ、そうね。と返し、私は座り方を崩した。
_「私は何だかんだで今は色々兼業してるわ。とりあえず今の拠点は鬼兵隊だけれども。…骸は今までどうしてたの?…私がいなくなってから朧が暴走した、とかいううわさも聞いたけど。」
すると彼女は暫くうつむいてしまった。それからしばらくしてやっと口を開いた。
_「…ええ。確かに朧は暴走したわね。後は…虚が復活なされたわ。私も…あなたが抜けた後すぐに異三郎に着いていくことに決めたから…。」
_「…なるほど。で、今の状況なのね。…私も虚に逢ったわ。…相変わらず今でも奈落にレポート提出しなきゃいけなくて。それで仕方なく行ったら運悪く奴らに逢ってね。結局逃げ切れずに厄介な仕事を押し付けられて。」
_「将軍の暗殺…とか?」
_「そう。私の能力を買ってくれるのはありがたいけど、そんなことに使うな、って思うのよね。」
_「確かに。」
_「…でもね、骸。虚がこの世に戻ってきた元凶に、私がやらかしたことが大きく関わってるの。あれは人生最大の失敗だわ。…そのせいで私たちは攘夷戦争に首を突っ込むはめになってしまったの。虚は…」
_「…ええ。知っているわ。多重人格障害なのよ。虚の本当の人格は『虚』…でも『松陽』は虚という彼自身の人格に抗って生まれた人格…いや存在と言っても過言ではない。つまり…」
_「そう。私たちの師は『松陽』だったわ。でも松陽が奈落に捕まり処刑されてしまったせいで、彼の中にいた元の人格…『虚』がまた再びこの世に戻ってきてしまった。…でも松陽が捕まったのは、彼の存在が天導衆にバレたから。…つまり朧が天導衆にバラしたから。…松下村塾がバレたの。私がここにいることを知った朧が私を連れ戻そうとしてやらかした、との情報を聞いてね。」
_「……そうだったの。零も大変だったわね。…ところで今度、『見廻組』という警察組織が新設されるの。私たちはそこの幹部を務めることになった。」
_「すごいじゃない!…ちなみにいつから?」
_「多分一年後くらい。…でね、今度私、そこの組織の副長になるらしい。」
_「副長!?…さすがだわ、骸。でもあなたは別の名前で就任するんじゃない?」
_「そう。『今井信女』っていう名前で就任するわ。」
_「そうなの…じゃあもしかしたら今度会うかもしれないわね。」
_「…零は、もしかして真選組にいるの?」
_「ええそうだけど…どうして分かったの?
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