機動戦士ガンダム
2148話
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おいて、ジオン軍はそれはもう惨敗という表現がこれ以上ないくらいに負けた。
フォン・ブラウンのような月面都市にも、戦力の類は殆どなく……マスドライバーも諸共に、これは既にこちらの制圧下に置かれている。
とはいえ、こっちの兵士は量産型Wやメギロート、バッタといった風に自我の類が殆どない者達だ。
そうである以上、例えば戦場ではよくある略奪や暴行といった事は、まず起こらない。
それこそ、量産型Wに命令出来る者がそう命じれば話は別だが、シャドウミラーのメンバーの中にそのような者は存在しない。
……というか、そういう性格をしていればエヴァ辺りに生身の戦闘訓練でこれでもかとしごかれまくって、性根を鍛え直されるだろう。
『そちらの強さは理解している。また、こうして1人で姿を現した事からも、実力はあるのだろう。だが……我々はここで退くような無様を晒す訳にはいかんのだ!』
そう言い、部隊の先頭に立っているザクは、手にしている武器をこちらに向けてくる。
……いや、あのザクは俺が知ってるザクと色々と違う場所があるな。S型でも、FS型でも、ましてやF型でもない。
また、手にしている武器もヒートホークではなく、長剣の……ヒートサーベルとでも呼ぶべき武器だ。
まさか、こっちがヒートロッドの尻尾をつけたところで、向こうにも同じように新型のヒート系の武器を持った敵が出てくるとはな。
ザクがヒートホークを持っていた以上、当然ジオン軍ではヒート系の武装が研究されていてもおかしくはないし、ザクが恐らく新型か何かなのだと考えれば、あのヒートサーベルもまた新型と考えてもいいのだろう。
正直なところ、かなり予想外の展開だった。
とはいえ、こっちとしてはそのような相手が出てきてくれたのは嬉しいのだが。
「無様を晒す訳にはいかない、か。……だが、死んでしまっては意味がないと思うが?」
『生憎と、貴様1人を相手に負ける訳にはいかん! 私は、キシリア様の騎士なのだからな!』
そう言いながら、ザクはヒートサーベルの切っ先をこっちに向けてくる。
にしても、騎士か。ジオンにそういう制度があったのか? 一応ジオンにそれなりにいたが、そういう話を聞くような事は一切なかったんだが。
「騎士、か。まぁ、お前が何をどう言おうと、俺がやるべき事は変わらない。ただ、目の前にいる敵を倒すのみだ」
『キシリア様を守る為、ジオンの騎士ニムバス・シュターゼン、参る!』
オープンチャンネルでそう叫ぶと同時に、男の……ニムバスの操る新型のザクと思しき機体は、真っ直ぐにニーズヘッグに向かって突っ込んでくる。
当然ニムバス以外のMSも、俺の方に向かって突っ込んで来ている。
だが、やはりニムバスがここを守っていた部隊の中でも隊長、もしくはエースなの
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