第二章
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「明日になればな」
「また寝たくなるよな」
「それだけ寝るのが好きだよ」
「だからな」
それ故にというのだ。
「わしは今からも寝るさ」
「そうか、じゃあな」
「また明日な」
別れの言葉を最後にしてだった、五徳ねこは自分が今住ませてもらっている家に入った。そうしてクーラーが効いた部屋の柔らかいクッションの上に寝転がって。
そのまま寝た、すると暫くしてだった。
山田さんの家の子供達が部屋に入ってきてその五徳ねこを見て笑顔で話した。
「あっ、またミー寝てる」
「このクッションの上に」
「本当にこのクッション好きだな、ミーって」
「他にもクッションあるのに」
それでもというのだ。
「最近寝るのはこのクッションの上ばかりで」
「完全に占領してるよ」
「仕方ないな、別のクッション使おうか」
「私もね」
こう話してだった、子供達は五徳ねこをそのままにしてだった。
自分達のクッションを選んでそれぞれその上に座ってゲームをしだした。五徳ねこは子供達の遊ぶのを寝ながら聞いてだった。
夜になるとだ、一家の奥さんにこう言われた。
「ミーちゃん、御飯よ」
「おっ、飯か」
五徳ねこはこう言ったが人間にはニャッ、としか聞こえない。
「じゃあ食うか」
「今日はキャットフードよ」
「ああ、あれか」
あっさりとした反応だった。
「あれはな」
「好きよね」
「まあな」
心の中で呟いた。
「嫌いじゃないさ、けれどな」
「お刺身は明日よ」
「それだよ」
まさにと思った。
「わしが好きなのな」
「明日うちお刺身にするから」
「その時にだよな」
「あんたも出すから」
奥さんは五徳ねこに家の猫として笑顔で話した。
「楽しみにしていてね」
「わかったよ、明日な」
「じゃあ今日はね」
「キャットフード頂きます」
五徳ねこは猫の言葉で述べた。
そしてそのキャットフードを食べた、そうして食べてからまた寝ることを楽しむのだった。
昼寝三昧 完
2018・8・25
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