第一章
[2]次話
草原のメイド
アバク=バヌバジェニ=エポニーは平原が多い地域即ち草原にいる種族の娘ある。ケンタウロスによく似た外見が特徴だ。
アバクは今はある屋敷でメイドを務めているがこの屋敷には人間以外のメイドの種族もいる。それでダークエルフのメイド長が言うのだった。
「当家の旦那様は差別はされないのです」
「だからですか」
「はい、人間族のメイドもいれば」
「私達みたいに」
「人間以外の種族のメイドもいます」
こうアバクに言うのだった。
「私然り」
「メイド長さんはダークエルフでも」
「そうです」
人間以外の種族だが、というのだ。
「メイドとして優れていれば」
「それでなんですか」
「メイドとして使って頂けます」
「普通人間族の人が雇うメイドさんは」
「そうです、人間ですが」
自分と同じ人間を雇うというのだ。
「それでもです」
「この屋敷の旦那様は違うんですね」
「ですから私もメイド長です」
ダークエルフだがというのだ。
「そうなのです」
「ううん、ひょっとして」
ここでだ、こんなことを言ったアバクだった。
「愛人とか」
「雇ったメイド達をですか」
「そうした人ですか?」
「よくそうした人いますよね」
「実際はそうはいないと思います」
これがダークエルフの返事だった。
「そうした人は」
「そうですか」
「がい、そしてこの屋敷の旦那様もです」
「そうした人じゃないですか」
「誰にもそういうことはされないです」
「随分立派な人なんですね」
「はい」
その通りという返事だった。
「ですから安心するのです」
「わかりました、それでは」
「それではですね」
「これから貴女もです」
「この屋敷で、ですね」
「頑張って下さい」
こうしてだった、いい部屋と副に食事もだ。
アバクは貰ってそうして働きだした、彼女のメイドとしての働きぶりはよかったが問題はその身体った。
ケンタウロスの様に下半身は馬だ、馬の身体で首のところに人間の上半身が出ている形になっている。
それで何かと他の種族とは違う生活様式で行動になっているが。
家の主は普通にだ、こう言うだけだった。
「ケンタウロスの人もいるからな」
「だからですか」
「構わないのですか」
「何か問題があるかい?」
知人達にも平然として言った。
「普通に働いてくれているのに」
「だからですか」
「問題ないですか」
「それで」
「全くね」
何もという返事だった。
「ないよ、だからね」
「エボニ―族の娘でもですか」
「雇って働かせている」
「そうなのですね」
「そうだよ、何の問題もないよ」
あくまでこう言うだけだった、そしてアバクもその話を聞いてだった。
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