06.そうだ、刑務所に逝こう。
第11回
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「あー!! 琴葉さん、二日間も報告無しに、何処行ってたんですか!! って、如何為たんですか、その包帯!!」
何時も通りなレン。
「ちょいとフランさんに遊ばれてただけだよ」
「あ、あの……その………大丈夫ですか?」
何時も通り?な宙。
「うん、何が?」
「あ、あああ……大丈夫………か? ホントに…………痛みでも、ある……………か?」
何時も通り??な涙。
「だから、何が?」
「あ、コトー! 腰大丈夫ー!!」
何時も通り???なリサ。
「だから、何?」
「あ、コト……フランさんと結婚するんだってね。おめでとう」
何時も通り????なユリ。
「は? 嘘……」
「あー、琴葉結婚おめでとー」
何時も通り?????な輝。
「嘘でしょ………」
「良かったな、琴葉」
何時も通り??????な紫苑。
「何故…………」
「にぁーお」
何時も通りグレース。
「……………マジかよ」
そして、私は何時も通り、フランさんの執務室まで猛ダッシュ。そして、勢いで扉を開け、部屋の中に飛び込み、直ぐに鍵を閉める。目を見開いているフランさんの前で、執務室を能力を無効化する空間に作り替えると、執務室はあっという間に脱出不可能な部屋に早変わり。
「あの、フランさん」
「何だい?」
嗚呼、如何為てこの人も何時も通りなのだろう。何だ此の切り替えの速さは。
「如何為て、既に組織内に結婚の話が広まってるんですか!! 私、フランさんと結婚するなんて、一言も言ってませんからね!!」嗚呼、苛々する。流石フランさん。因みに、褒めている。
「君は直ぐに私の事が好きになる。否、『愛してる』と言うようになる」不敵な笑みを浮かべるフランさん。背筋がピンと伸び、寒気が躰の周りに纏わり付いてくる。「丁度、君を呼びに行こうと思っていたんだ。でも、丁度良いね。こっちに来てくれる?」
逆らったらどうせ、此れから為れることがもっと酷くなるだろうと考え、逆らう意味は無いという結論に辿り着く。そして、乗り気では無かったが、フランさんの元へ向かう。
「君も疲れているだろう? 一緒にゆっくりしようじゃないか」
フランさんは私の手を取って、窓辺に用意されているテーブルの方へ向かう。上には葡萄酒が乗っていて、それを飲みつつ、話でもしようと言うことなのか。
まぁ、私はお酒には強い方では無いが、弱い方でも無い。まぁ、普通と言うヤツだ。一番曖昧なヤツ。
「君の今回の頑張りは、此れだけでは対価とはならないと思うが、是非飲んで行ってくれ給え」
「……御言葉に甘えて」
何故か断れない。だって、此の葡萄酒、絶対高級品だもん! しかも、かなり昔の!!
チビチビと舐めるように葡萄酒を飲みつつ、フ
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