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い!離れろこの戦闘機擬きめ!』
接触回線でシャアの声がアブルホールに伝わる。
「ああ離れてやるとも!」
『こっ…子供だと!?』
アブルホールが赤いザクを蹴りつけた。
赤いザクはそのままコムサイに戻った。
だが、二機の通常機の内一機は、ガンダムに取りついて戻らない。
『アムロ!タイムアップよ!アムロ!』
「しょうがぁねぇなぁ!」
アベルはアブルホールをガンダムとザクに近づける。
アブルホールの蹴りを食らったザクが体勢を崩す。
「アムロ!ホワイトベースに戻れ!最悪は大気圏突入モード!説明しただろう!」
『わかりました!』
アムロはガンダムをホワイトベースの上部甲板につけた。
ハッチは既に閉まっている。
『少佐!シャア少佐!助けてください!シャア少佐ぁぁぁぁぁぁ!』
オープン回線でザクのパイロットの絶叫が響く。
「あぁぁ!もうっ!軍人だろうがそんな声でわめくなジオン兵!」
アベルが機体を燃え行くザクの真下につける。
やがてゴン…と音がアブルホールのコクピットに響く。
「胸糞わりぃから助けてやんよジオン野郎」
アブルホールの機体下部とテールユニットから冷却ガスが噴出される。
ガタガタと揺れるコクピットの中、ジオン軍所属のクラウン上等兵は困惑の最中だった。
何故、敵である自分を助けるのかと。
やがて、揺れが治まった。
『おい、生きてるかジオン野郎』
「ど、どうして助けたんだ」
『あぁん? ちょうどザクのジェネレータが欲しかったんだよ』
ぐらりとザクが揺れた。
アブルホールがホワイトベースへ近付いたのだ。
『ホワイトベース。ハッチ開けてくれ。
オマケ付きで帰還だぜ』
『第一、第二ハッチ解放。アブルホールは第一ハッチへ、ガンダムは第二ハッチへ』
今後、救われたクラウンの忠誠心がいったい何に向けられるか、それはまだ、誰も知らない。
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