暁 〜小説投稿サイト〜
虹にのらなかった男
P10
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への降下コースからずれる!
負けは確定しているんだ!
今は負けを大きくしないために!これ以上被害を出さないために戦え!」

『わかりました』

唐突に、彼らの背からビームが撃たれた。

艦砲…ムサイ級軽巡洋艦ファルメルのメガ粒子砲がホワイトベースを狙う。

「ああ…もうだめだ。艦砲射撃でホワイトベースを北米に押し出す気だ」

ホワイトベースは回避行動を取り、紙一重でメガ粒子砲を避ける。

否、避けさせられた。

『ムサイを叩くんですか?』

「いや、間に合わない。今出来る事はホワイトベースの被害を最小限にする事だけだ。
兎に角撃ち続けろ。ザクをホワイトベースに取り付かせるな。直ぐにカイ達が砲撃支援をしてくれる」

アベルの言った通り、ガンキャノンの砲撃とホワイトベースの艦砲がザクに降り注ぐ。

内一機が、ホワイトベースのメガ粒子砲に貫かれ、火の玉と化した。

「これで後はシャアも含め一個小隊だけだが、どうするアムロ。
シャアを叩くかい?」

『中尉さんが援護してくれるなら、ボクはやります』

「頼もしいな。では一つ聞かせてくれ。
君は何故戦う?」

『中尉さんやローザさんが戦ってるのに、年上のボクが出ない訳にはいかないでしょう』

「くく…そうか。なるほど。君は優しいな」

『臆病な、だけです』

「いいや君は勇敢だ。なんせ今からシャアを叩こうというのだから」

アベルが操縦桿を傾ける。

「行くぞアムロ!上手く行けばここでシャアを叩ける」

もう、ホワイトベースのいる宙域。

味方の援護の中、アムロとアベルがザクの小隊に突っ込む。

赤いザクがヒートホークを振り上げる。

アブルホールを蹴り、ガンダムがそれに突っ込む。

「アムロ、シャアはたのんだ」

残りのザクが通り過ぎるアブルホールにマシンガンを浴びせる。

横ロールで間を抜い、ソレをギリギリで避けるアブルホール。

距離を取ったアブルホールが変形し、二機のザクを中心に円運動を始める。

ザクが予測射撃で狙うが、当たらない。

アブルホールはMSと宇宙戦闘機の利点のみを組み合わせた機体。

この世界におけるRXシリーズ最速の機体。

ザクでは追従することができない。

フロントヘッドを展開したアブルホールが一方的に60ミリバルカンを浴びせる。

『中尉!アムロ!タイムアップよ!
戻ってください!』

『この状況で出来ると思うんですかセイラさん!』

「戻れアムロ君!後は俺がやる!」

アベルはザクにバルカンを浴びせるのをやめ、赤いザクに突っ込む。

ガガガガン!と激しい振動がアベルを襲う。

アブルホールがサブアームを伸ばす。

『ええ
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