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真ソードアート・オンライン もう一つの英雄譚
インテグラル・ファクター編
運命の始まり
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りがとう。アヤト」
 
コハルは精一杯頑張って笑顔をつくってみせる。
 
「こんな時に人助けとは余裕だナ」
 
「!?誰だ」
 
現れたのはフードを被った女性プレイヤーのようだ。
 
「アルゴだヨよろしくナ。まーそう警戒するなっテ」
 
飄々とした態度で近づくアルゴ
 
「私達はどうすればいいのか……外から助けは来ないんでしょうか?」
 
「その可能性は低いナ。プレイヤーが脱出出来なくなって大分経っているが、きていないダロ?つまりそういうことダ」
 
「俺たちは前に進みたい。こんなところで燻るつもりは毛頭無い。どうすればいいのか教えてくれ」
 
ニシシとアルゴが指で円を作る。
 
「まずやるべきことは金を貯めるんダ。オマエ達は幸運だナ。今回はサービスで難易度低めで稼ぎのいいクエストと寝床を教えてやるヨ。ま、難易度低めのとはいえ油断は出来ないけどナ……」
 
「アヤト……」
 
コハルは俺の方を見る。俺に判断を任せるという事だろう。
 
「わかった。頼む」
 
 
 
 
 
 
翌日
 
「助けてくれぇぇえぇえ!!」
 
俺たちは《ダイアー・ウルフ》の討伐クエストをやっている。一匹一匹は弱い《ダイアー・ウルフ》だが、群れで行動しているため集まられると厄介だ。
 
「ギャッ……」
 
目の前の男性プレイヤーがやられてしまった。まずい!今の光景でコハルは怯えて動けなくなってしまってる!
ダイアー・ウルフはコハルに向かって飛びかかった。
 
「はっ!!」
 
俺はダイアー・ウルフの首を斬り落とし倒す。戦意喪失しているコハルの手を掴み、安全なところに避難する。
 
「さっきのプレイヤーさん達。本当に……し……死んじゃったのかな?」
 
「わからない。でもおそらくな……」
 
「血も出ないし怪我も無いのに……エフェクトで消えていくなんて……」
 
確かにあんなの普通の人間の死に方じゃない。これが『現実』だってわかってたのに俺は何も出来なかった……!
俺は拳を強く握る。
 
「アヤトは……平気なの?その……怖くないの?」
 
「……全て怖くないって言えば嘘になる。でも何よりこの世界に負けたくないって思ったんだ」
 
俺はコハルに手を伸ばす。
 
「強くなろうコハル。二人で最後まで生き抜く為に!」
 
「でも私……アヤトみたいに強くないよ。アヤトの足手まといになっちゃうよ……」
 
コハルは俯く。
 
「そんなことないよ。コハルは今よりずっと強くなる。それに……さ。俺がこの世界で信用できるのはコハルかなってさ」
 
「うん……!私、強くなってアヤトにも負けないぐらい強くなる!その時は覚悟してね!」
 
俺たちは……
私たち
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