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真ソードアート・オンライン もう一つの英雄譚
インテグラル・ファクター編
運命の始まり
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「ついにβテストも最終日か……長いようで短かったな」
 
迷宮区を歩く俺は感慨に浸っていた。
俺の名前は《Ayato》世界初のVRMMORPG【ソードアート・オンライン】略して【SAO】。その発売前のβテスト版をプレイしている。
 
このβ版のSAOは全世界からの応募者の中から僅か1000人しかプレイ出来ないという難関大学もびっくりの倍率である。俺も軽い気持ちで応募したのだが、まさか当たるなんて思わず腰を抜かしたのを今でも覚えている。
 
俺自身この手のハンティングアクションゲームは「モン○ン」や「ゴッ○イーター」 をプレイして来てたので自信があった。が、流石はVR。自分自身が動いて攻撃する訳で、頭に身体が追いつかないのに絶望。ようやく慣れて来たのが一昨日で今日こそ攻略の手伝いをしようと迷宮区に入ったという感じだ。
 
「とりあえず、先に進んでる上位陣に追いつかなきゃな!」
 
俺は更に奥に進んで行くと、一人の女の子が立っていた。
 
「あ、あの!」
「あ!はい。どうしました?」
 
まさか声かけてくるとは思わなかった……。
 
「はじめまして。私、コハルっていいます。その突然なんですけど、私あまりゲームが得意じゃなくて、調べたりとかしても攻撃も躱されちゃたりしてて……最終日だから最前線の迷宮区に来たんですけど迷子になっちゃって!……図々しいと思うんですけど、戦い方を教えてくれませんか?」
 
「そういうことなら大丈夫。俺も慣れてきたばかりだったし一緒に練習しようか!」
 
「ありがとうございます!」
 
コハルはぱあっと顔を輝かした。
 
「あ、俺はアヤト。呼び捨てでいいし、タメ口で大丈夫だよ。よろしくね」
 
「うん!よろしく!アヤト」
 
俺とコハルは迷宮区を出てMobのいる原初の草原に行き、目の前の《フレンジー・ボア》相手に何度も練習した
。初めこそ尻餅ばかりついていたコハルも大分攻撃を当てられるようになってきた。俺も負けてられないな!
 
「コハル!そっちに行ったよ!」
 
「やあ!!」
 
コハルの細剣が上手く突き刺さってMobは消滅した。
 
「今の良かったよね!」
 
「ああ。尻餅付かなくなってきたしな」
 
「もー!それは言わないでよー!」
 
「ごめんごめん!」
 
俺たちは笑い合う。空は夕暮れのように赤く染まり、もうすぐ終わりのアナウンスが流れる頃だ。
 
「ねぇアヤト?」
 
「ん?どうした?」
 
コハルはメニュー画面を閉じて、こちらを向かないでいる。
 
「正式版でも一緒にプレイしてくれる?」
 
「おう!いいよ」
 
「ほ、ほんと?よかった。……じゃあ」
 
コハルは夕陽をバックに
 
「またね!」
 
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