機動戦士ガンダム
2146話
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殺すよりも何倍も手間が掛かる。
それだけに、突撃機動軍の全ての戦力を殺さずに無効化する事が出来れば……更に、その光景が全世界に生中継されるとなれば、当然のように俺が……そしてシャドウミラーがどれだけの力を持っているのかというのを、これ以上ない形で示す事になるだろう。
そうなれば、攻撃を仕掛けられたジオン軍にしても、連邦軍にしても……俺達に対して、強く言えなくなる。
セイラがそれを狙っているというのは、以前からの相談で分かっている。
「必要な行動なら、俺だって別に不殺を否定はしない。それに……幸いって言い方はどうかと思うが、ニーズヘッグの改修が終わった事で、相手を無力化する手段も増えたしな」
ニーズヘッグの尾の、電気を流して相手の機体をショートさせるという効果や、ウルドの糸を使ったハッキング能力。
これらを使えば、相手の無力化はそう難しい話ではない。
……今までニーズヘッグの弱点は、手加減的な攻撃が苦手だった事なんだよな。
そう思えば、今回の尻尾で弱点はなくなったようなものだ。
新型のT-LINKフレームのお陰で、水中でもビーム兵器が使えるようになったし。
「そう? ……ありがとう、アクセル。明日の戦いでは私は何も出来ないけど、アクセルなら必ず勝つと信じてるわ」
「勝利って点では問題ないだろ。俺がどれだけの強さを持っているのかってのは、それこそ俺と初めて触れあった時に、分かった筈だろ?」
「……そうね。でも、やっぱり心配なものは心配なのよ。それくらいはしてもいいでしょう?」
そう告げるセイラに、俺は好きにしろという意味も込めてお茶の入ったコップを掲げる。
「ルナ・ジオンの勝利に乾杯」
「ちょっと気が早いわよ。……乾杯」
俺とセイラの持つコップが、心地良い音を立てるのだった。
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