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「撃て撃て撃てぇ?ジオンを一歩も通すな!」
ホワイトベースの格納庫。
そこでは下士官がジオンの特殊部隊と交戦していた。
ガンダムの格闘戦データの解析やそれに伴うオーバーホール。
ルナツーにおいて拘束されなかった技術士官がそれらの作業を行っている時だ。
ルナツー司令の命令で━━反抗を防ぐ為かは定かではないのだが━━開放していた片側のMSデッキにジオン兵が侵入しようとしたのだ。
始めに気付いたのはガンダムのコックピットで制御系を弄っていたアオだ。
彼女は優秀だった。
『皆。驚かず、手を止めずに聞いて欲しいっす。
私は今ガンダムのコックピットで制御系の整備中なんすけど。
ジオン兵が侵入しているのをガンダムのカメラがとらえてるっす。
開放されたハッチの300メートル先。
潜入部隊みたいっす。
たぶん直ぐにはこないはず』
技術士官達は冷静に聞いていた。
『誰か武器を持ってきてほしいっす』
それに数人の技術士官がMSデッキ備え付けの武器庫からライフルを取り出す。
ルナツーの士官は反抗か、と顔を青くした。
彼らは事情もわからずエアロックに押し込まれた。
各々が整備を続ける━━━振りをしながら何時でも機体やパーツの影に隠れられるように構えていた。
開戦の狼煙は、ジオン兵が撃ったスモークグレネードだ。
下士官達が物陰に飛び込む。
斯くして、ホワイトベースMSデッキにおいて銃撃戦が繰り広げられる。
あるものは銃を手に取り、またあるものは工具を投げる。
交戦はマゼランが座礁するまで続いた。
side in
『なぁ中尉さんよ。俺達どうなるんだ?』
事前に渡されていたルナツーのゲートに向かう途中、カイ君に聞かれた。
「どう、とはどういう事だカイ君?」
『さっきからホワイトベースから全く返信ないけどよ、まさかあのマゼランに沈められてるんじゃないだろうな?
帰ったら味方の艦砲射撃でお出迎えってのぁゴメンだぜ?』
「それはないよ。流石に新鋭強襲揚陸艦を沈めはしないさ。
どうしても帰りたくないってんならサイド7に帰るかい?」
『そりゃ勘弁』
『お兄ちゃん、本当に大丈夫なの?』
「ああ、でも恐らくホワイトベースは拘留。
士官はAAA級戦犯で全員拘禁。
動けるのは下士官だけって所か…」
『な、なんでそんな事がわかるんだ』
とリュウが言った。
「第一に最高機密の試作機を実戦投入。
更にはその試作機には民間人の素人。
加えてルナツー宙域でCPに無断交戦。
何よりいらだたしいのはルナツーの事なかれ主義のアホ共からすれば最後が一番罪が重いって所だ」
『な
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