西暦編
第七話 タイム・リミットB
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テックスの身体に、鋭い一閃が叩き込まれた。
「…………………無事か!?」
消滅していく化け物の向こう、駆け寄ってくる少女の姿が見えた。
涼しげな青と白の戦装束を身にまとい、手には士郎すら驚くほどの神秘を宿した刀が握られている。
「すまない、遅れたようだ……、……まさか、生き残りはあなただけなのか……?」
蒼白となった顔は、まだ幼さを残していた。
立ち上がった士郎の、肩ほどしかない身長。士郎は、即座に彼女の正体を悟った。
「いや、冬木の住民はこれからやって来る……ここにいるのは、俺一人だけなんだが、」
「……そう、か。それなら、良かった。なら、あなただけでも四国の中へ、」
誤解が解け、安堵の表情を見せる少女。
だが、士郎の顔に余裕はない。
凛と交わした刻限は十分、結界の限界は二十分にも満たない目算だった。
「手を貸してくれ、四国の勇者。俺は、いや――――――私は、衛宮士郎。冬木で勇者の代わりをしていた者だ」
時間が迫る。
タイム・リミットは――――――あと七分。
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