470部分:第三十六話 思わぬ出会いその十二
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でいたい」
星華をちらりと見てだ。そのうえでの言葉だった。
「だから」
「それじゃあね」
こうしてだった。赤瀬も彼女達を二人だけにした。そうして残った二人はだ。
お互いの顔を見た。星華の方が十センチ以上高いので彼女が見下ろす形になっている。その姿勢で星華の方から言ったのだった。
「じゃあ今からね」
「うん、お星様見よう」
「そうね。けれど」
「けれど?」
「わかってたけれど」
こうだ。彼女を見下ろしながら言うのだった。
「あんたって」
「チビって言うな」
椎名は言われる前に言った。
「それは禁句」
「言ったら駄目なのね」
「自分でもわかってるから」
「じゃあ言わないわ」
「そうして」
「別に。他人が困ることしたい訳じゃないし」
あまり強くない目で顔をやや俯けての言葉だった。
「もう。絶対にあんなことは」
「わかってる」
「うん、本当にね」
「わかってるから今ここにいるから」
またこうした話になった。自然とだ。
「それじゃあ」
「お星様ね」
「見よう」
こうしてであった。二人はその星を見るのだった。プラネタリウムは少しずつ暗闇の中に包まれていく。そうして星達が現れてきたのであった。
第三十六話 完
2011・1・8
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