三十二日目
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けてくれた。
「そっ相談役!?」
キリトがティッシュを抜く。
「ぷはっ! あの男が、あの男が無理やり!」
とイヤホンのコードを巻き付けた手で菊岡を指差す。
「菊岡さん! どういうことですか!」
「え?は?へ?」
「この男っ…いう事聞かないと俺のリアル情報を拡散するって…!」
「……菊岡さん…気損なったよ」
くく…くくく…はははははは…!
どうだ菊岡! ドッキリを仕掛けたはずがドッキリに掛けられているという気分は!
キリトがポケットから小型釣竿を取り出す。
「……………」
「きっキリト君!話を聞いてくれ!違うんだ!」
キリトが伸ばした釣竿を振り上げっ…!
「はーい。そこまでだよ桐ケ谷君」
両手で釣竿を掴む。
「どっきりだいせーいこー!」
せーいこー…こー…こー…とカウンセラー室に声が響く。
刹那。俺の腹に衝撃が叩き込まれた。
side out
腹をさする灯俊とぶすっとした和人がソファーに座り、対面に苦笑を浮かべる菊岡が座る。
「悪かったって。機嫌直せよキリト。せっかく御姉様方に受けそうな顔が台無しだぜ」
「まぁまぁ、キリト君。発端は僕の悪ふざけなんだ。許してあげてくれ」
「べつに…気にしてませんよキクオカサン」
頬杖をついてそっぽを向く和人。
「あー…。じゃぁ、話をはじめようか。うん」
菊岡がタブレットを取り出した。
写っているのは、アインクラッドの…旧アインクラッドの3D断面図だ。
「あ、菊岡。悪いけどちょっとトイレ行ってくる」
と言って灯俊が席を立つ。
「そうかい。場所はわかる?」
「ああ、問題ない」
灯俊がカウンセラー室を出ると、美人カウンセラーが待っていた。
「そこの綺麗な御姉様。ちょっと図書室の場所教えてくんない?」
「ええ、わかったわ。坊や」
カウンセラーの後を着いていく灯俊。
カウンセラーが振り向かずに尋ねた。
「貴方。いいの?あっちに居なくて」
「俺が居たら話せん事もあるでしょ」
「優しいのね」
「面倒なだけっすよ。ええ」
「そう、そういう正直さ、嫌いじゃないわ」
「貴女のような美人に言われると嬉しいですね」
「あらお上手」
図書室に案内された灯俊はオススメの棚の本を取り、読み始めた。
その向かい側にカウンセラーが座る。
「なにか?」
「いえ、私も暇なのよ」
「本でも読んでればどうです?」
「ええ、そうさせてもらうわ」
カウンセラーが席を立つ。
灯俊はおもむろにスマホを取り出し、トークアプリ
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