06.そうだ、刑務所に逝こう。
第9回
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さえる。何だこの看守、天然か。
「琴葉君!」何故か、後衛に居る筈のフランさんがやって来る。「予想以上に、敵の数の減少が早い。少し妙だよ」
「でも、この辺りには今相手をしている敵以外、気配は感じませんよ?」
「もっと探すんだ。相手は姿が見えないかもしれない。気配を消しているかもしれない」
また無茶な事を。こっちだって戦っているんだ。それに、周りの指示も為なければいけないし。
「出来ないって言うのなら、帰ったらまたシよっか」
「全力でやらせて頂きます」
「何を?」
「敵の殲滅です!!」
全く、何だ此奴は。最悪だな、もう。昨夜は疲れているのに、結局接吻されて、吸血されて、一度何時もの世界に戻って、フランさんの部屋で―――とか、最悪。
抱き付いて脳殺して終了って流れで終わらせようとしたのに!
帰ったら絶対何処かの部屋で監禁して、三日間何も出来なくしてやる。身動きが取れないところに、採りたての血でもチラつかせてやる。
で、敵は居るか?
姿の見えない、透明化の能力でも持った構成員は。気配を消した、高い潜伏能力でも持った構成員は。
影に潜む能力を持つ構成員は。
「ひッ……!!」自分の持ち場へ戻る時に、聖月さんの短い悲鳴が聞こえた。矢張りか。聖月さんの影から、黒い大きな鎌を持った構成員の姿が生成されている。
直ぐに鎌を奪い取り、それで構成員の首を切断する。
「昨日の威勢は如何為たの? 本当に同一人物かぁ?」
「いっ、今のは……その、驚いただけです!」
「へぇ?」
「ほ、本当ですからね!?」
あ、聖月さんって「いじられキャラ」ってヤツでは無いですか。K猫で言う、レンのポジション。私的には可愛くて良いと思う。
そろそろ、私も本気で殺りますか。
外套を聖月さんに預け、私は銃を二丁構える。短剣はポケットの中だ。
それを見た葉月が、戦闘員達に後衛に下がるよう指示を出す。数秒後には、私を除いた全員の戦闘員が後衛に下がっていた。
「さぁ、死にてぇ奴から掛かってきな!!」
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