第十幕その二
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「これで大丈夫よ」
「あの、今のは」
「そうよ、魔法の道具よ」
「そうしたチョークですか」
「そうなの、魔法使いさんが発明したね」
「あの人が」
「クレバスとかこうした空間に塗ればね」
そうすればというのです。
「地面とかお空になる」
「そうしたチョークですか」
「今私が使ったチョークは地面の空間を地面に塗るチョークなの」
ナターシャ達に笑顔でお話するのでした。
「面白いチョークでしょ」
「はい、まさに魔法の道具ですね」
「これがあるからね」
「だからですね」
「もうクレバスは消えたわ」
そうなったというのです。
「安心して渡れるわ」
「それじゃあ」
「ええ、先に行きましょう」
こうしてです、一行は道をさらに進んでいくことが出来ました。クレバスも無事になくなって後に来る人達が困ることはなくなりました。
クレバスの難は終わりました、ですが。
一行は今度は目の前にマグマの川を見ました、ガラスの猫はそのマグマの川を見て言いました。
「またね」
「またっていうと」
「あたしが前にここに来た時はこんなのなかったから」
ナターシャにお話します。
「急に出て来たものよ」
「さっきのクレバスと同じで」
「ええ、そうよ」
「そうなのね」
「さて、わかってると思うけれど」
「ええ、マグマの中も上もね」
とてもと言うナターシャでした。
「進めないわ」
「熱くてね」
「とてもね」
「勿論あたしも無理よ」
「あたしもよ」
ガラスの猫もつぎはぎ娘もこう言います。
「燃えちゃうわよ」
「ガラスの身体も溶けてしまうわ」
「オズの国は誰も死なないけれどね」
「完全には溶けたり燃えないけれど」
「そうなってしまうから」
「渡れないわよ」
「私もーーです」
チクタクも言います。
「銅の身体がーー燃えてーーしまいーーます」
「今度こそ遠回りしてよ」
ガラスの猫はここでもこう言うのでした。
「難を避けるべきよ」
「そうしないと駄目なのね」
「ええ、そうしましょう」
「待って、今回も何とかなるわ」
ここでオズマがまた一行に言いました。
「魔法でね」
「あら、今回もなの」
「ええ、マグマは冷やせば何でもないでしょ」
「後は固まって土になるわね」
「そう、だからね」
ここでまたです、オズマは一歩前に踏み出してです。
服の懐からあるものを取り出しました、今度は一個のライト、懐中電灯そっくりの形のそれを出しました。そうしてそのライトのスイッチを入れてです。
マグマにライトから出る光を当てました。すると。
マグマは忽ちのうちに冷えてしまい固い岩石になってしまいました、ナターシャはあっという間に岩石になってしまったマグマとオズマが出したライトに目を瞠って
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ