第三章
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「そうなるんだな」
「それか悪魔よりもかなり高い報酬」
「かなりか」
「そう、あっちはそれで受ける」
「同じ召喚するんでも違うんだな」
「天使はブラック」
フィリアはこのことを強調してきた。
「そこは覚悟しろ」
「悪魔はホワイト企業なのにか」
「それも慈善事業とか言って給料も安くて労働時間も長い」
天使達のそれはというのだ。
「人間社会だと一日二十時間労働で月給手取十七万」
「それ昔五ちゃんでスレッド立った話であったぞ」
当時は五が二であった。
「ひでえ労働条件だな」
「人間なら過労死一直線だな」
「ああ、絶対にな」
「そこにいくと悪魔は違う」
「ホワイトか」
「そのホモも何とかしてやる。どんな奴だ」
「こんな奴だよ」
高校生はフィリアにそのホモのストーカーの写真を差し出した、見れば角刈りに顔の下半分が髭に囲まれ全身ガチムキで力士の様な身体をしていて熊の様に毛むくじゃらな大男だ。
その男の写真を見てだ、フィリアは高校生に問い返した。
「こんな高校生がいるか」
「いるんだよ」
「嘘吐け、髭生えてるぞ」
「それでも高校生なんだよ」
その写真の男はというのだ。
「それでそいつに付き纏われてるんだよ」
「そのことは前に聞いた、じゃあこいつ何とかしてくる」
「頼むな」
こうしてフィリアは仕事にかかった、何とその同性愛者を異性をしかも純粋かつ礼儀正しく愛する嗜好の者に変えたのだ。これで高校生は助かりフィリアは報酬の透明骨格標本を手に入れることになった。
フィリアの仕事は終わった、だが高校生は彼女が魔界に戻る時に聞いた。
「何でそんなに不機嫌なんだよ」
「今テスト前だ」
「テスト前?」
「私の学校の中間テスト前だ」
「魔界にも学校あるのかよ」
「そう。ちなみに体育もあって体操服は半ズボン」
そちらになっているというのだ。
「赤の」
「ブルマじゃないんだな」
「今時そんなものエロゲか狙ってるアニメかラノベだけ」
「魔界でもそうなんだな」
「御前の学校もだろ」
「半ズボンどころか夏も下はジャージだよ」
「それは気の毒だな」
「半ズボンはまだ足出るからな」
ましだというのだ。
「本当に色気ないぜ」
「盗撮も意味がないな」
「それやったら犯罪だろ」
「やって逮捕されろ」
「相変わらず口悪いな、テスト前だからか」
「そうだ、もう二度とこの時期に召喚するな」
フィリアはこの時も高校生に不機嫌な顔と声を向けて告げた。
「わかったな」
「そう言われても俺には俺の都合があるからな」
「こっちも勉強があるからな」
「それでか」
「赤点スレスレの科目もあるんだ、私が留年してもいいのか」
「悪魔にも留年あるのかよ」
「ある。だから二度とこの時期は召喚す
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