外伝〜カイエン公爵家の才女達〜
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……それに、アルフレッド伯父様達がミルディーヌの為に遺した遺産もミルディーヌが受け継いだはずだよね……?それでもお金が足りないの……?」
ミュゼの要求の内容が意外な内容である事に目を丸くしたキュアは戸惑いの表情でミュゼを見つめた。
「ふふっ、確かにお父様達が残してくれた遺産は莫大ですがキュアさん達が受け継いだ”本家”が所有している財産と比べると大した事はありませんわ。そして例え次期カイエン公爵に内定したとしても、先立つものが足りなければ、何も為す事はできず、お飾りの公爵ですわ。」
「……貴女が何を考えているのか知らないけど、貴女を含めた”四大名門”の協力に加えて貴女に味方する貴族達の協力があっても、貴女が為したいと思っている事は実現不可能なのかしら?」
「はい。私が打とうとしていた手は終焉を食い止める最悪にして最低の一手…………それは”二つに分かれた今のカイエン公爵家”では打つ事はできませんわ。」
「しゅ、”終焉を食い止める最悪にして最低の一手”………?あ、あれ……?”終焉”って確か並行世界の貴女達の話にも出て来ていたけど………」
「”最悪にして最低の一手”………――――!!ミルディーヌ、貴女まさか………帝国政府―――いえ、”エレボニア帝国”に対して反旗を翻すつもり……!?」
ミュゼの答えを聞いて戸惑っているキュアが考え込んでいる中ミュゼがやろうとしている事を察したユーディットは血相を変えて信じられない表情でミュゼを見つめて問いかけた。
「フフッ…………―――――”ヴァイスラント決起軍”。並行世界の私の話では”終焉”を利用しようとしているオズボーン宰相達に抗う勢力をそのような名をつけたとの事ですわ。」
「”ヴァイスラント”………”白の国”、ね。エレボニア―――いえ、オズボーン宰相に対してあらゆる意味で皮肉な名前を考えたものね………」
「そ、それよりも………確か並行世界のミルディーヌは”終焉”が起こった直後に私達の世界に来たって話だから、その”ヴァイスラント決起軍”を結成したのはそれよりも前って事になるから、まさか並行世界の貴女―――いえ、”貴女達”は”終焉が起こる事を予め悟っていたの”………!?」
ミュゼの説明を聞いたユーディットが考え込んでいる中ある事に気づいたキュアは驚きの表情でミュゼに訊ねた。
「フフ、それについてはご想像にお任せしますわ。それよりも、私が打とうとしている”一手”を知った聡明なお二人でしたら、私がメンフィル・クロスベル連合に求めたい内容がおわかりでしょう?」
「!あ………」
「父達が起こした愚かな1年半前の内戦―――いえ、それ以上の規模になるであろう内戦にメンフィル・クロスベル連合を介入させるつもりなの!?そんな事をすれば、例え勝てたとしてもエレボニアがどうなるか、貴女ならわかるでしょう!?」
ミュゼ
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