第14話
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い……もうオケラ。
何でお祭りの縁日の出店って、こんなに高いの?
大して美味しくもない焼きそばが1人前500円。
美女(推定)4人と俺の計5人分購入したら、軍資金の25%が消滅さ。
女性とのお付き合いって、もしかして金がかかるの?
師匠(蔵原)は如何してるの?
彼ん家、もしかしてお金持ち?
「大神君は金魚すくい、やらないの?」
節約の為、初めの焼きそば以外は自分用に金を出してない俺を見かねて、渡辺さんが話し掛けてきた。今にも金魚を丸呑みしそうな絵面で……
「お、俺は……いいよ。下手だし、捕っても家じゃ飼えないし」
巨大猫の傍に、大量の金魚という絵面はシュールさを増幅させる。
でも俺の言い訳はシュールじゃない。
「た、確かに……ウチ、猫居るし」
俺の一言で飼い猫の存在を思い出す渡辺さん。
「ウ、ウチ……猫居ないけど金魚は飼えないなぁ」
捕った金魚の保管に困る佐藤さん。
「確かに『縁日』って感じだからやってみたけど、この年になると要らないわね、金魚」
場の雰囲気に踊らされてたことに気が付く小林先生。
「我が家には熱帯魚とかも居ますし、観賞用の魚は不要でしたわ……」
一度行った事あるけど、絶対に金魚が似合わない豪邸の白鳥さん。
や、やばい……
何かシラケさせてしまった。
ど、どうしよう……
出店のオッチャンも俺の言葉に不機嫌顔。
「うへぇ……右の尻を蚊に刺された。痒い」
俺のKYさに困っていると、出店の奥の草むらから蔵原が出てきた……堀川先輩と共に。
何してたんですか? ……あぁ、ナニしてたんですね!
「あれ、夕子せんせーに愛香音ちゃん。それにエレナちゃんと愛美ちゃんじゃん! 奇遇だね」
あれ……俺の存在は目に入ってないのかな?
「どこから現れるのよ蔵原君……」
でも話しは進めるのですね。
「何処って……人目の無い場所?」
「いや……私等に聞かれても……」
我等(多分、俺は居ないものとされている)の代表として小林先生が話を進めているが、相変わらず蔵原はマイペースだ。
「あ……そ、そうだ蔵原。先刻真田さんが探してたぞ、お前のこと」
「あれ! 大神も居たの? 気配消すなよ……気付かなかった」
消してないし……
「幸が探してた……かぁ。まぁ放って置けよ」
「ちょっと、ひっど〜い蔵原君! 幸ちゃんが可哀想でしょ」
何故だか真田さんの事を一番気に掛けてる渡辺さん。
「いいんだよ……どうせ今見つかっても『あ〜アオカンしてたでしょ! 次は私とだからね?』とか言ってくるだけだから」
「してあげれば良いじゃないアオカン! ……って言うか、アオカンって何?」
アオカンを知らない渡辺さんは大声で『アオカン』と連呼する。
「あ、あのな……ア
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