05織機伝来、農業革命
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
城塞都市は一人残らず殺されたようです。戦力差が大きすぎる場合は、早めの降伏をお勧めします。そうすれば高天原の神の一人になれたり、生き残れるのではないかと思います」
出雲の神が負けると決定してしまったので、せめて故郷を生き残らせるためにも、大きな抵抗をせず、個人戦だけで勝敗を決し、負ければ恭順の道を選ぼうと思うシヨウ。
紀元前、冬守
赤ん坊をあやす業務と外の掃除から外してもらえた四葉は、またしかめっ面の年寄連中に呼び出されて詰問されていた。
この時代なので平均寿命50歳以下、赤ん坊と子どもの死亡率が桁違いなので平均も下がるが、「人生50年」と舞った信長の言葉通り、病原菌、ウィルス塗れの世界で40年生きられれば長生きした方である。
子供が生まれるサイクルも短く、15までに結婚できない女は行き遅れで、出産開始年齢が14、5歳。
イチヨウお婆さんは45歳ぐらいであるが、既に曾孫までいる長老で、疲れ果ててボロボロで、白髪まみれの老婆。
子供を10人近く産まされたのもあるが、日常生活の全てが苦行。昔の農家の女性のように、手の甲の健が切れてしまうほど酷使され、甲手と呼ばれる腫れあがった手、曲がり始めた背中、皺だらけの顔、全てが老婆の特徴を示していた。
「ヨツハ、出雲の神を永らえさせる手段はないか?」
歴史的知識がほとんどない四葉には無理な質問で、同じ難題には現代に行ったシヨウが取り組んだが、物量と鉄器の生産力と人員の数、優秀な人材、栄養価が高い食べ物と渡来人の恵まれた体格、どれも勝てる要素が存在しなかった。
「逆に朝廷に寝返っちゃえば? コバヤカワヒデアキ? 関ケ原で家康の方に付いたら、暫く大名にして貰えたみたいだし〜」
またお婆さんに往復ビンタ食らいそうになって、防御態勢を取る。
「冬守の巫女が何たる破廉恥なっ、恥を知れっ」
「これまでのご恩に報いる時なのにっ、なんということをっ」
またジジイ達に罵倒されるヨツハだが、貢物などを収める税金と似たようなシステムで、下げ渡してもらえるのは向こうで余ったような綿製品とか、家庭内手工業の金属加工品を渡されるだけ、輸出入ですらない挨拶品のやり取りとか、海外製品を少し回してもらえる程度の恩で、神々の技術だと感激している年寄り達。
「銅の鏡だとか、布製品なんて、あんなの大した技術でもないし「神の造りしもの」でも何でもないじゃん、綿も糸にしたら柔らかいままだし、川に行って磁石置いただけで砂鉄とれるし、焼いて叩いたら刃物だってできるし、今の竹のナイフでも十分でしょ?」
日ごろ使っている竹製品、槍、籠、箸、ナイフ。
アジアや中国にも石器、青銅器、鉄器が出現するのはかなり時間がかかったが、遺跡にも腐敗してしまい残らない、Rohasフリーで鉛や重金属を必要としない、自然分解可
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ