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SAO−銀ノ月−
「シリカとわたしは特別な『なかま』だそうです」
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スが放たれた。それは少女をいた場所ごと焼き尽くす程度は容易い威力であり、事実としてそこにプレミアの姿はどこにもなかった。

 彼女がいたのは――空。

「わたし、飛んでます」

 ピナがプレミアの身体を掴んで飛んでおり、一見するとプレミアの身体に蒼い翼が生えているかのようだった。小さいプレミアだからこその荒業だったが、流石にピナも無理をしたようで、すぐに高度が下がっていく。

「よっと。プレミア、これ持っててくれ」

「はい。それと、ありがとうございます。ピナ」

『ピィ……』

 ただしドラゴンの次なる攻撃が来るより早く、一匹と一人の高度が下がってきていたところを回収したショウキは、すぐさまドラゴンのブレスが届かない細道へと逃げ込んだ。尻尾はプレミアに預けつつ、そのプレミアに加えて疲れたピナを抱えているため、まったくといっていいほどスピードはでなかったが。まあそこは、シリカの囮とショウキの逃げ経験が上手く働いた。

「ショウキ。飛ぶというのは気持ちいいんですね」

「……それなら、今もそうなんじゃないのか」

「いえ。確かにショウキと一緒に飛ぶのは好きなのですが、それとは違いました。あれがリーファの言う『風を感じる』というものなのでしょうか」

「ああ……」

 確かに落とさないように大事に抱えられている今と、少しだけだったとはいえピナを翼に飛んだのでは、風の当たり具合も違うだろうとショウキは納得しつつ。とはいえそれと同時に、プレミアに翼はなく、いつもピナに飛ばせてもらうわけにもいかず頭を悩ませて。

「今度、アルゴにでも聞いてみるか」

「はい。アルゴならなんでも知っているはずです」

 プレミアが飛ぶ方法、おいくら程になるか――という言葉をプレミアに聞かせるわけにもいかず、ショウキはすんでのところで飲み込んで。ただしアルゴも例にもれずプレミアに甘いため、プレミアのためのプレミアのお願いともなれば、もしかしたら……などと思いつつ。


「お疲れ様です!」

「いいえ。今来たところですので」

「使い方が……あってるような、あってないような」

 それから無事に脱出に成功すると、待ち合わせ場所としていた打ち合わせていた町に、ショウキたちはたどり着いていた。そこの一室を借りて待っていると、かわいらしいエプロン姿のシリカが、それに似合わない肉まんを作る蒸し器を持って合流する。少し手間取りはしたようだが、彼女も無事に逃げおおせたらしい。

「ほら、これ」

「ありがとうございます……では、今から力いっぱい作りますから! 待っていてくださいね」

 まずは今回の目的だったドラゴンの尻尾をトレードすると。シリカは大事そうに蒸し器を抱えながら、わざわざショウキたちに背中を向けなが
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