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SAO−銀ノ月−
「シリカとわたしは特別な『なかま』だそうです」
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カとわたしは特別な『なかま』だそうです。そんな『なかま』の頼みごとです」

 特別な仲間。シリカはプレミアの言葉を止めようとした。プレミアは自らのの言葉に胸を張っている。そこから導き出される、他のメンバー――とりわけ女性陣とは違う、シリカとプレミアの共通点とは。よせばいいのにそこまで考えてしまったショウキに、ある共通点が閃いてしまう。

「……ショウキさん?」

「……なんだ?」

「いいえ、なんでも」

「それにあの『にくまん』がさらに美味しくなるのには、期待に胸が膨らみます。つまりわたしは今、ショウキの好みの『巨乳』になって」

「――よし! さっさと目標を倒そう!」

 無理やりにでも話を打ち切ってしまったが、シリカからショウキに向けられる視線は、残念ながらもう冷たくなってしまっていた。ショウキの好みの――だとか、今更ながらプレミアの学習機能はどうなっているのか、と誰だかに小一時間ほど問い詰めたい気持ちになったショウキだったが、あいにくとそんな相手はおらず。

「はい。早く肉まんをさらに美味しくしましょう」

 そうして気合い充分のプレミアとともに、 ……のいる火山地帯へと歩みを進めていく。低空を飛ぶピナの誘導に従い、ターゲット以外のモンスターとはかち合わないように注意しながら歩きつつ、プレミアは普段着の上に装甲を装備する。あいにく軽装鎧とはいえ、ショウキの新しいアバターの筋力値では、装甲をつけたままのプレミアを抱えられないために、現地での装備となってしまう。

 ……口が裂けても重いなどとは言えないように、しっかりとリズに教育された話はともかく。プレミアもプレミアで、何故だがショウキ以外にはあまり抱えられたがらないため、最近はショウキも筋力値を上げるべきか真剣に悩んでいたりする。

「……暑いです」

「ほら」

「ありがとうございます。暑いというのは、つまり、つらいです」

「いました!」

 慣れない火山地帯という場所の熱気、隠密のために飛行も出来ない強行軍。それらの要素に、軽装鎧とはいえ金属系のプレミアには辛いようで、見たこともないほど汗が滴っている。軽装のシリカや簡素な初期装備のショウキには、ただストレージにしまった冷えた水をわけてやることしか出来ず。とはいえその苦労は無駄ではなかったらしく、ピナからの合図を受けたシリカが山の中腹にいるモンスターを指差した。

「アレか……」

 ターゲットの印象を簡単に言ってしまえば、地を這うドラゴン。翼が飛行に耐えられないほど退化した代償として、強靭な四足の手足を手にいれており、その巨体をびっしりと生半可な刃を通さない鱗が被っている。ただし翼がないせいか動きが鈍く、典型的なパワーファイターとでも呼ぶべきだろうか。

「シリカ、どうする
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