機動戦士ガンダム
2144話
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いる艦隊を発見すれば、危ないから、もしくは何か事情を知っているのではないのかという思いから、その動きを止める筈だった。
アンリの部下達はともかく、シーマの部下は血の気の多い奴が揃っているし、何よりパプア級にはマハルから連れて来たシーマ艦隊の関係者が揃っている。
シーマとしても、出来るだけ早くパプア級に乗っている者達をクレイドルに降ろしたいと考えるだろう。
「不味いな。……しょうがない」
最悪の場合、シーマやアンリ達と偵察部隊が戦闘になる可能性も否定出来ない以上、ここで放っておく訳にはいかないか。
通信機を取り出し、コーネリアに連絡する。
『アクセル? どうかしたのか? 実働班はいつでも出撃可能だぞ』
今回のルナ・ジオンの建国に辺り、当然ながらそれを全面的にバックアップしているシャドウミラーとしては、無人機以外にもシャドウミラーの実働班、そして精霊の卵といった部隊の出撃用意も整えていた。
「シーマとアンリの艦隊が現在クレイドルに近づいてきているんだが、同じくグラナダから突撃機動軍の偵察部隊もそう遠くない位置にいる。このままだとシーマとアンリが見つかりそうだから、メギロート辺りで艦隊を保護するようにしてくれ」
『うん? 無人機でか? 私達は出撃しなくても構わないと?』
「そうだな。まだこっちにどんな戦力があるのかは、あまり知られたくない。グラナダ以外の月面都市を占領する時は、その方が相手に与える衝撃は大きいだろ」
もっとも、グラナダのジオン軍とは裏腹に他の月面都市にはジオンの戦力が入っていない場所も多い。
フォン・ブラウンを始めとして、殆どが表向きはともかく、実質的には自治都市的な扱いをされてる事も多いし。
……だからこそ、俺達が思いも寄らない方法で情報を入手する可能性は十分にあるのだが。
『ふむ、分かった。では、そのようにしよう。……正直なところ、それ程に意味があるとは思えんが……』
不承不承といった様子ではあったが、コーネリアは俺の言葉に頷いた。
「じゃあ、頼んだ」
そう言い、通信を切る。
「取り合えず、これでシーマ艦隊がどうにかなるとは思えない。後は迎え入れるのだが……それもこっちの方で色々と手を回しているから、問題はないだろう」
「うむ。助かる。では、儂はまだやる事があるから行くぞ」
俺の言葉を聞いて満足したのか、ラルは去っていく。
さて、取りあえず俺は様子を見ておくか。
シーマ艦隊の方には大勢の一般市民がいるだけに、どうしてもこっちとしては気を遣う必要がある。
もっとも、スラム街と呼ばれる事も多いマハルの住人が、そのくらいで動揺するとは思えないが。
そんな風に考えつつ、俺は通信機を起動させてシーマとの連絡を取る。
「シーマ
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