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レーヴァティン
第六十七話 宗教都市その二
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「それに楽しいしな」
「それはいいが病気には気をつけろよ」
「花柳病だな」
「梅毒とか淋病とかな」
「こちらでは梅毒は瘡毒というがな」
「ああ、そうだったな」
 久志も東の島での梅毒の呼び名を知っていて頷いた。
「そういえば」
「それには気をつけている」
「ちゃんとか」
「そこはな」
「だといいがな」
「治る病だが」
 あちらの世界は中世の趣が強い、だがそれでも医学や術で治すことが出来るのだ。だからあちらの世界では梅毒でも命を落とさずに済む。
「厄介な病気なのは変わりがない」
「あっちの世界にもエイズあるしな」
 この病気もあるのだ。
「気をつけないとな」
「治るが嫌な思いをする」
「かなりな、何でも淋病もな」
 久志は今度はこの病気の話をした。
「用を足す時かなり痛いそうだな」
「その様だな」
「膿が出てな」
「どういった状況か想像するまでもない」
 尿に膿がある、そうした状況がだ。
「恐ろしい病気だ」
「その病気にならない為にもか」
「最初から気をつけている」
「そこは慎重にしているか」
「俺も病気にかかるつもりはない」
「それはいいことだな」
 久志も納得することだった。
「最初から気をつけているとな」
「あれは気をつけているとな」
「中々ならないっていうな」
「そうだ、性病はこの世界でもそうだしだ」
「あっちの世界でもな」
「こちらで気をつけていればだ」
 それでというのだ。
「罹らないで済む」
「ゴム使ってるんだな」
「当然だ、あれを使わないで罹るとな」
 そうした輩はとだ、英雄ははっきりと述べた。
「愚か者だ」
「一言で済むってことか」
「そうだ、折角あるのに何故使わない」
 第二次世界大戦中の日本軍はこの辺りの配慮を忘れていなかった、公娼達をあえて業者を使って置いていたのもこの配慮の一つだ。
「それを使ってこそだ」
「病気にもならないか」
「そういうことだ、あれはいい」
 あちらの世界にもある避妊具はというのだ。
「俺は最初から気を使っている」
「色々配慮しているんだな」
「俺自身の為、そしてな」
「仲間の為にか」
「術を使えば消えるにしてもだ」
 それでもというのだ。
「その使う術を他に使えるからな」
「だから最初からか」
「それは使う」
 避妊具の方はというのだ。
「そうしている」
「しっかりしてるな、まあ俺はな」
「そうした店には行かないか」
「そうだからな」
 先程話した通りにというのだ、英雄はそうした店は結婚していることから行かず避妊具を使うこともないのだ。
「しかも御前程はな」
「女にはか」
「積極的じゃないからな」
 だからだというのだ。
「俺はな」
「あまりか」
「御前がまた凄過ぎるな
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