455部分:第三十五話 プラネタリウムその八
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第三十五話 プラネタリウムその八
「だからしていくべき」
「両方やってこそなんだ」
「本当の柔道家になっていくと思う。目指せ」
何かというのである。
「アントン=へーシング」
「大きいね、それはまた」
「赤瀬は身体が大きいから」
「だからヘーシングなんだ」
「身体のタイプは柔道家じゃないけれど左門豊作だけれど」
ここでは漫画のキャラクターだった。最早伝説とさえなっている憎むべき球界の敵である球団を舞台にした野球漫画の登場人物である。
「それでも目指すべき」
「ヘーシング。凄いよ、あの人は」
「目標は大きく」
「それでヘーシングなんだ」
「そう。そうなるべき」
また言う。そんな話をしていた。そしてだ。
椎名も食べ終わった。彼女もしっかりと。
「百杯です」
「食べたね」
「おそば大好き」
こう赤瀬に返す。
「だから食べた」
「そうなんだ」
「そういうこと。それじゃあ」
「そうだね。次はね」
「本屋行こう」
「そこで本を買ってね」
「後は」
それからのこともだ。椎名は話すのだった。
「プラネタリウム行こう」
「次はそれだね」
「そう、そこ」
そこだというのである。
「そこに行こう。それじゃあ」
「星座か。いいね」
赤瀬の顔も微笑んでいる。そんな話をしてから店を出るのだった。
その二人と入れ替わりにだ。今度は星華と先輩が入って来た。そうしてだった。
「それじゃあね」
「はい、わんこそばですね」
「二人で食べましょう」
「目指すは百杯ですね」
二人でだ。笑顔で話してだった。
そしてだ。そのうえで二人で向かい合って同じ席に座ってだ。わんこそばを注文する。そのうえでそのわんこそばを食べていくのだった。
「はい、どんどん」
「はい、もう一丁」
「はい、頑張って」
お店の人の言葉は二人にも同じだった。それに合わせるかのように。
食べていってだ。そうして。
気付けば二人共だった。それぞれかなり食べていた。
「ええと、百杯いったわよね」
「そうですね」
二人はお互いの杯を見て話す。
「何か気付いたら」
「食べてましたね」
「こんなに食べられるなんてね」
先輩は少し苦笑いになって述べた。
「思わなかったわ」
「私もです」
「そうね。けれど」
「けれど?」
「食欲があるってことよね、これって」
先輩が今言うのはこのことだった。
「いいことね、やっぱり」
「そうですね。食べられるってことは」
「それ自体がいいことよ」
こう星華に話すのだった。
「健康な証拠だからな」
「健康な、ですね」
「身体だけじゃなくて心もね」
そちらもだというのであった。
「両方確かじゃないと。食べられないから」
「そう思うと
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