CAST34
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白夜と真夜がバスルームから出てくる。
真夜は心なしかつやつやしている。
白夜の方は顔を赤く、そして若干ぐったりしていた。
「おやどうされました白夜様?」
「ちょっと…血流操作のせいで疲労が…」
「血流操作…ああ、勃っ」
「はしたないですよ水波ちゃん?」
「は、すいません」
「でもねぇ、血流操作ってわかっていても女として自信を無くしそうだわ」
「いや無茶言わないでください真夜さん…」
「白夜様。恋人を大切にするのは結構です。
しかし据食わぬは、とも言います」
「待て水波。なぜそんな言葉を知っている」
「………まぁ、女子にはいろいろあるんですよ」
なお21世紀末の現在において、婚前交渉はあまり歓迎されない。
そういった事もあり、白夜はチキンっぷりを発揮していた。
大亜連合からマヘーシュヴァラと並びヘイスーフーデイエと恐れられる男がチキンとはこれ如何に。
「はぁ…っていうかなんで女体化したらダメなんですか真夜さん…」
「だって白夜ちゃんは水波ちゃんの物でしょう?」
真夜はそこだけは律儀に守るようだった。
「でも今日は、ね?」
真夜の艶やかな姿に、ドキリと心臓が跳ねる白夜だった。
所かわって七草の双子はと言えば姉とその親友の部屋の前に来ていた。
「本当にやるの? 踏み倒しちゃわない?」
「いえ…それはだめでしょう。今回の一件は私達に非があります…」
「そっか…発端はお姉ちゃんだもんね…」
「ええ。いきますよ香澄ちゃん」
「わかったよ。泉美ちゃん」
コンコンと二人がドアをノックする。
出てきたのは渡辺摩利、姉の親友だ。
「ん?香澄と泉美か。どうしたんだこんな時間に?」
「そ、そのっ、暇、だったから」
「え、ええ、そうなんです」
「まぁ、いいや。とりあえず入れ」
摩利が二人を招き入れる。
二人が入ると姉がベッドでぐったりしていた。
「ど、どうしたのお姉ちゃん?」
「………この脳筋ののろけ話を延々聞かされていたの」
「のろけ!? 摩利様に恋人ですか!?」
「違うのよ泉美ちゃん。このバカ延々片思いで横恋慕なのよ」
「「え…?」」
双子の視線が摩利に付き刺さる。
「いいではないか。私が誰を好きになろうと」
「でもあの悪魔よ?」
「それはお前が原因だろう?」
摩利はふふん、と笑みを浮かべる。
「それで?貴女達はなんでここに来たの?」
「ヒマダッタカラ」
と香澄が答える。
「なんで棒読みなのよ…」
「そ、そうだお姉ちゃ
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