機動戦士ガンダム
2143話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
運命の日……そういう言い方をするが、まさに今日はUC世界にとって運命の日となるだろう。
約束の日と、そんな表現をしてもいいかもしれない。
ともあれ……いよいよ今日、ルナ・ジオンの建国が行われる事になる。
既に俺はルナ・ジオンの首都となるべきクレイドルを空間倉庫に収め、ホワイトスターにいる。
いや、俺だけではない。今回の作戦に参加する人員の多くが、現在ホワイトスターにいた。
……アンリとシーマは、色々とあってここにはいないが。
アンリは防衛大隊の規模が大きすぎて、ルナ・ジオンの建国宣言が実際に行われてからこっちに来る予定になっている。
模擬戦をするという名目でザンジバル級を始めとしてムサイ級やパプア級といった具合に、それこそシーマ艦隊と同規模……いや、それ以上の艦船を用意している辺り、ルナ・ジオン軍最高司令官を任せるだけの実力はあると言ってもいい。
ちなみに、アンリ率いる部隊の多くは一週間戦争やルウム戦役、もしくはそれ以外の戦闘で連邦軍と戦って負傷した、いわゆる傷病兵の類が多い。
で、当然ながらそのような連中は、シャドウミラーに来れば治療をするという事になっている。
量産型Wを作る為の技術があれば、腕や足の培養といったのはそう難しい話ではない。
結果として、俺達は大隊規模の精鋭を入手出来る事になった訳だ。……正確には、俺達じゃなくてルナ・ジオンだけど。
そういう意味では、アンリの部下はかなりの戦力となるのは間違いない。
……これを売りにするというのもちょっと考えたが、そうなればなったで、色々と不味いような気もするんだよな。
そしてシーマは、シーマ艦隊を率いているし、マハルからこっちに連れてくる住人もいるという事もあり、ここにはいない。
今日ルナ・ジオンの建国が行われれば、そのすぐ後にシーマ艦隊全てを率いてやって来るだろう。
ともあれ……U.C.0079、4月15日。今日はUC世界において間違いなく歴史に残る日になるだろう。
「準備はいいか?」
一応確認の意味を込めてその場にいる者達に声を掛けるが、皆がそんな俺の言葉に頷きを返す。
どうやら全員、準備は整っているらしい。
「円、美砂。ルリとラピスの事は頼んだ」
今回のルナ・ジオンの建国において、ルリとラピスの役割は大きい。
奇襲的な建国宣言だけに、当然のようにルリとラピスが安心だとは思うが……それでも、何かある可能性は十分にあるのだ。
そうである以上、護衛は必須だった。
「任せて。ルリとラピスは私達の子供でもあるんだから、当然守るわよ。……ね?」
美砂の言葉に、ルリとラピスは少しだけ照れた様子を見せながら――頬を赤くしたのはルリだけだったが――頷きを返す。
「じゃあ、セイラ。……いよいよ、
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ