機動戦士ガンダム
2143話
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ルナ・ジオン建国の時だ」
「ええ」
俺の言葉に頷くと、セイラはその場にいる全員に視線を向ける。
「今日の為に、皆が色々とがんばってくれたのは知っています。後は、結果が出るだけ。そして、結果は間違いなく出る。ルナ・ジオンの名は、私達の世界、UC世界において後世まで残るものになるでしょう。それこそ、10年や20年ではなく、100年、200年、そして1000年、2000年といった具合に。その晴れの日を飾る今日を皆と一緒に迎えられた事を、非常に嬉しく思います。また、私達に惜しみない協力をしてくれたシャドウミラーの方々にも強い感謝を」
そう告げるセイラの様子は、これから建国という行為を行うのに、全く緊張している様子は見えない。……だが、それはあくまでも見せ掛けだけだろう。
実際には、その内心で緊張しているのは間違いなかった。
……まぁ、17歳で建国をしようとしているのを考えれば、それも当然なのだろうが。
そして、内心で緊張をしていても、セイラの持つ強いカリスマ性は消えない。
ちょっと前までは、シェリルの教えを受けてという事でどこか違和感があったのだが……今では、既にそのシェリルの教えを完全に自分のものにしており、その上でシェリルのコピーではなく、自分らしさを出している。
「そして、父ダイクンの名の下に、私は真の意味でスペースノイドの独立と、ニュータイプと呼ばれる者の未来を作ってみせます」
そう言っているセイラだったが、実際にはルナ・ジオンの建国というのはシャアに小惑星落としをさせない為の代物だ。
いや、勿論スペースノイドの独立やらニュータイプの未来を作るというのは、嘘という訳でもないのだろう。
だが、最大の目的がシャアの小惑星落としを止める為なのは、間違いのない事実ではあった。
とはいえ、シャアもセイラが建国宣言をしたとなれば、間違いなくどこかで接触してくる筈だ。
何だかんだと、今まではずっと接触する事が出来なかったからな。
連邦軍の方でも何らかの動きがあるらしいし……その辺りの事情を考えると、やはり建国は今が最善なのだろう。
「では、行きましょう。栄光ある未来の為に」
そう言い……その場にいる者達は俺を含めて転移区画から消えるのだった。
そうしてUC世界にやってくれば、すぐに事態は動き始める。
まず真っ先にやるのは、俺の空間倉庫に入っているクレイドルを出す事だろう。
北海道以上の広さを持つ移民船だけに、出すのも慎重にする必要がある。
特に、設置したゲートをしっかりとクレイドルの中に抱え込むようにする必要があった。
当然クレイドルの真下には細工がされており、ゲートを取り込むような形になっている。
そうしてクレイドルを空間倉庫から取り出すと、前もってプログラム
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