452部分:第三十五話 プラネタリウムその五
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第三十五話 プラネタリウムその五
「そこからなのよ。大切なことは」
「これからなんですね」
「悪いことをしたってわかっていたら」
「それをなおしていく」
「あなたならできるわ」
星華ならというのである。
「絶対にね」
「できます?私に」
「だって。素直になおせる娘だから」
それでだというのである。
「絶対にできるわ。私はわかってるから」
「先輩は」
「だから頑張ってね。これからね」
「わかりました」
小さい言葉だった。しかしだ。彼女は確かな声で応えたのであった。
そうしてだ。先輩に対して。あらためてこう言うのだった。
「私、頑張ります」
「期待しているわよ。それじゃあね」
「はい、それじゃあ」
「今日は楽しみましょう」
話が変わった。遊びのことについてであった。
「百貨店でね。楽しみましょう」
「そうですね。それじゃあ」
「まずはシューズとかを買って」
最初はそれであった。
「何か食べてね。本当に何にしようかしらね」
「結構悩みますよね」
「あそこって美味しくて安いお店ばかりだから」
「そうしたお店ばかりだとかえって困りますよね」
星華は笑顔になっていた。とても自然で屈託のない。彼女の本来の笑顔になっていたのだった。
「何処に入ったらいいかって」
「ここはお料理のジャンルで選ぼうかしら」
「それで、ですか」
「おそばとかいいかしら」
先輩がここで言うのはそれだった。104
「ざるそばね」
「そういえばわんこそばもありましたよね」
星華はここで百貨店にあるお店の一つと思い出した。
「盛岡の」
「あれね」
「あそこなんてどうでしょうか」
「そうね。わんこそばね」
「安くて物凄く食べられますから」
「しかも美味しい」
まさに三拍子であった。
「だからなのね」
「他にもいいお店は一杯ありますけれど」
「私おそば好きなの」
先輩は微笑んでこう星華に述べた。
「それもかなりね」
「じゃあ」
「ええ、そこにしましょう」
先輩はその微笑みのまま星華に話した。
「それじゃあね」
「わかりました。それじゃあ」
「百杯いけるかしら」
先輩は今度はこんなことを言った。わんこそばにおいて百杯とは一つの基準である。それを食べられるかどうかが重要なのだった。
「果たして」
「私前はいけました」
「あっ、いけたの」
「何とかって感じでしたけれど」
それでもいけたというのだ。それは事実だった。
「百杯でした」
「丁度だったのね」
「百杯のところで限界でした」
星華はここでは苦笑いになっていた。
「もうそれ以上は」
「私は百八杯いったことがあるわ」
「百八ですか」
「けれどもうそれで限界」
その百八でだというのだ
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