CAST33
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た激辛飴玉」
ソレを一つずつ双子に渡す。
「興味があるなら試してみるといい。
だが、お勧めはしない」
俺は可能な限りにこやかに言った。
そう心掛けた。
すると双子は慌てたように包みを開け始めた。
どうやら無意識に威圧してしまったらしい。
だがまぁ、突然いちゃもんを付けてくるような悪い子にはちょうどいい仕置きだ。
それに前回の反省も踏まえて事後処理の道具…というか薬作っている。
俺の血をシロップで希釈した薬だ。
二人が飴玉を口に入れる。
「………?」
「…………ふつうの飴玉ですね」
安心した所でクルのがこの飴玉の真価だ。
"聖域を創る程度の能力"
"無意識を操る程度の能力"
"狂気を操る程度の能力"
「位相変動 キャスト」
ついでに硬化魔法で二人の舌に飴玉を張り付ける。
案の定七草の二人が悶え始めた。
「あ、汚いから吐き出さないでね」
今コイツら絶対心のなかで中指立ててるよ。
まぁ、吐き出したくてもできないんだけどね。
「さて、交渉しよう」
ポケットから小瓶を取り出す。
「ここにシロップがある」
「「!?」」
「そこで君達にこのシロップを渡して魔法を解く代わりに依頼したい事がある」
二人の服のポケットにシロップの小瓶を捩じ込む。
そして、飴玉をもう一つ出し、それを泉美さんのポケットへ。
「今入れた飴玉を君達の姉に食べさせろ」
「「!?」」
「それが条件だ。さぁ、どうする?
イエスなら首を縦に振るんだ」
二人は凄い勢いで首を縦に振った。
「交渉成立だね。シロップと同時に飴玉を飲み込むといいよ」
指を鳴らして魔法を解く。
二人は大急ぎでポケットからシロップを取り出し、蓋を開けて煽った。
「「はぁ…! はぁ…! はぁ…!」」
「じゃぁ、楽しみにしているよ。
また明日会えたら会おう」
ソファーでぐったりしている二人が落ち着くまで時間がかかるだろうから位相をずらしたままだ。
さて、明日七草真由美は会った時にどんな反応を見せてくれるのやら。
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