第五次イゼルローン要塞攻防戦5
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――生存。生存です!」
目を開いて、シトレが前に乗り出した。
「生存だと。スレイヤー少将は生きているのか?」
「はい。第五艦隊第一分艦隊旗艦は生存。スレイヤー少将だけではありません。第五艦隊第一分艦隊は、イゼルローン要塞付近にて、多数の艦影あり。一部が消失したものの、大部分は生存です。第五艦隊第一分艦隊は無事です!」
索敵士官の声に、周囲が喜びの叫びをあげた。
誰もが全滅を予測して、生還など不可能だと考えていた。
それが結果として数千の艦隊は失われたが、今までの被害からすれば軽微な損害だ。
本来であれば完全に消え去っていただろう分艦隊が生存している。
絶望の中で見えた希望の光に、誰もが顔を明るくした。
「何を沈んでいる!」
興奮した声とともに、ヤンの背中が強く叩かれた。
痛みに顔を向ければ、ワイドボーンが笑っている。
「さすがだ。さすがは俺の後輩だ」
「ああ。君の言う通り、彼はたいしたものだ。だから、次からはもう少し優しくしてもらえると助かる」
微かな苦みを浮かべながら、それでもヤンも嬉しそうに笑った。
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