機動戦士ガンダム
2142話
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る判断力はなく、真っ直ぐに俺の方に向かってきた。
真っ直ぐ、それこそ回避するような動きもないまま俺に向かってくるというその動きは、俺にしてみれば的以外のなにものでもない。
T-LINKシステムによって尻尾を操り、菱形の先端に念動フィールドの刃を生み出し、一気に突き出す。
鞭……ではなく、この場合の用途は槍に近いか? ともあれ、目にも止まらぬ速度で突き出さた念動フィールドの刃は、メギロートの角を真っ二つしながら突き進み、その身体をも真っ二つにする。
そうして残った最後の1機。
その機体も今撃破された機体と同じく、真っ直ぐ俺の方に向かってくる。
角の攻撃を回避しながら尻尾を身体に巻き付け、輻射波動……ではなく、電撃を使う。
周囲に稲光の如き激しいスパークが走り、次の瞬間にはメギロートの動きは止まっていた。
空中で動きが止まれば、当然のようにそのまま浮かんでいられる筈もなく、やがて地上に落下しそうになったところを、尻尾が身体に絡んでいることによって動きを止める。
一切身動きをしなくなったメギロートに対し、尻尾の先端にある菱形を華のように展開して、そこから伸びる何本もの糸。
それはメギロートの身体に触れ……俺の意思に従ってハッキングをしていく。
とはいえ、メギロートは先程の電撃で多くの機能をショートさせ、ろくに動く事も出来ないようになっている。
結果として、ウルドの糸を使っても機能を限定的に復旧させる……と、そういう真似が精々だった。
「取りあえず、これで全機撃破したな。……最後の1機だけは、撃破じゃなくて鹵獲だったけど」
拙い動きながらも、俺に従うように横を飛ぶメギロート。
そのメギロートを従えながら、俺は地上に降りていく。
「どう?」
ニーズヘッグから降りた俺を出迎えたのは、満面の笑みを浮かべたレモンとマリュー。
こういうのが、恐らくどや顔と、そう言うのだろう。
実際、この尻尾を作る上では色々と苦労があったのは容易に想像出来る。
特に機体が宝具化していたり魔力属性を持っているせいか、最初尻尾を機体側で認識しなかった……というのは、俺にしてもちょっと意外だった。
その後も細かい設定を調整しており、その結果がこうして改修作業の完成に導かれた訳だ。
「文句なしだ。これ以上ないくらいに最高の出来だよ。まさか、尻尾だけにここまで色々な機能を組み込んで、しかもそれを問題なく動かす事が出来るというのは、良い意味で予想外だった」
「ふふん、まぁ、この尻尾には色々と苦労したしね。……取りあえず、無事に成功したようで何よりだわ。細かい調整も、T-LINKシステムの方でやってくれたみたいだしね」
「……ふと思ったんだが、それなら最初からT-LINKシステムの方で設定の調整をするっ
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